訪日外国人が思わずうなる「ニッポンの食」〜駅弁・調理パン・ラーメン……その意外な高評価のワケ

鴻上 尚史 プロフィール

フランス人女性は、日本人の友達から「オムライス」を作ってもらったと言いました。じつに美味しかったのだけど、初めて食べたと、作ってくれた日本人に言うと、「えっ!? オムライスってフランスの食べ物じゃないの?」と驚かれて、その言葉を聞いて驚いたと言いました。

「オムライス」をフランスから来た食べ物だと思っている日本人は多いでしょうか。たしかに、一瞬、オムレツの仲間のような感じがします。が、日本人が創り出した料理です。フランス人女性は、純粋に日本の料理として美味しかったと言いました。

これらの食品は、日本人が得意な「輸入して自分たち向けにアレンジする」──という精神の表れです。

インド人がインドへのお土産で、日本の食品会社の「カレールー」をたくさん買って帰ると言った時にも、驚きました。日本独特の、粘り気のあるカレールーは、インド人も食べてみると気に入るのだそうです。もちろん、インドのカレーとはまったく違うことは、多くの日本人は知っていますね。

インドのカレーは、18世紀にイギリスに伝わり、日本へは明治時代にイギリスから入ってきました。日本人は作りやすいように改良して、大正時代に粉末のカレールーを開発。1950(昭和25)年には、固形のカレールーが登場し、家庭料理として急速に広がったのです。

現在、スーパーには何十種類というカレールーが並び、外国人は驚きます。実際に、食べてみれば、ほとんどの外国人は美味しいと言います。が、日本オリジナルの固形のカレールーは、まだ世界には広がっていません。ただ、外国人の反応を見ると、時間の問題のような気もします。

ただし、それ以外のカレー味に対しては、評価が分かれました。カレーうどんやカレーパン、カレー味のスナックなどです。

例えば、カレーパンは、「美味しい」と答えたアメリカ人と「パンは甘いのに、中からカレーが出てくるのは変。イギリスでは絶対に売れない」と答えたイギリス人。ポテトチップスのカレー味に対しても「ポテトチップスはポテトチップスの味にするべきです」とインド人は言いました。

「日本人はなんでもカレー味にしてしまうのには驚きますね。韓国ではカレービビンバやカレー焼き肉は考えられません。日本の食文化のすごいところだと思います」と韓国人は言いました。

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