絶対王者・羽生結弦は「メディア対応」も世界一〜イチロー、本田圭佑、北島康介とはココが違う!

森田 浩之 プロフィール
〔PHOTO〕gettyimages

羽生は「メディアの中」に生きている

羽生結弦のメディアとの距離の取り方は、これとはまた違う。イチローがメディアに映る自分を見ることのできる「もうひとつの目」を持っているとしたら、羽生の場合はすでにそんなものは必要ない。

なぜか。羽生はいわば、つねに「メディアの中」に生きているからだ。リンクでの演技はもちろん、インタビューでの受け答えも、ちょっとした表情の変化もアイコンタクトも、すべてメディアを「意識」しているわけではない。

羽生は「メディアの中」に生きていて、そこでごく自然に振る舞っているだけだ。その結果生まれたのが、今の「羽生結弦」なのだろう。

ではメディアジェニックすぎる永遠の少年は、メディアをどう思っているのか。その質問に、羽生はこんなメディア受けする答えをしている。

「メディアは多くの方々に、自分の声を届けていただける場だと思います」

これが現在の羽生結弦。あくまでも、現在の「ゆづくん」。まだまだ羽生結弦は、リンクの外でも成長を続ける。

森田浩之(もりた・ひろゆき)
ジャーナリスト。立教大学兼任講師。NHK記者、『Newsweek日本版』副編集長を経てフリーランスに。ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)メディア学修士。著書に『メディアスポーツ解体』『スポーツニュースは恐い』、訳書にコリン・ジョイス『「イギリス社会」入門』、サイモン・クーパーほか『「ジャパン」はなぜ負けるのか』など。

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