観る前に知っておきたい!
「スター・ウォーズ」が起こした映画史上の奇跡

中川 右介 プロフィール

2つ目の違いは、白いヘルメットをかぶっている兵士たちのなかで、初めて、ヘルメットを脱ぐ者が現れる。

黒いヘルメットの敵も、それを脱いで素顔を見せてしまう。これについては、ストーリーと関係するので、ここでは「そういう敵はいままでは出てこなかった」と指摘するだけにしておく。

3つ目は「回想シーン」。

これまでの「スター・ウォーズ」ではいっさい、映像による「回想」はなく、そこが潔かったのだが、今回は一回だけ、過去のシーンが映像として提示される。

「帝国の逆襲」を最初に見たとき、前作の後に何がどうなってこうなったという説明が最初の字幕だけで、人物同士のセリフでも何も説明されないのに、驚いた。この「回想シーン」の排除はその後の作品でも守られていたはずだ。ある意味では不親切なのだが、媚びていないのがいい。

この「回想シーンの排除」という原則が今回は初めて破られたのだ。もっとも、「回想シーン」ではあるが、まったく新しい映像であり、旧作のフィルムの使いまわしではないから許容範囲ではあるが、ちょっと惜しいのも事実。

ルークやハン・ソロやレイアの若い頃の映像を1カットも見せなかったのは、潔い。それを見せるのがファン・サービスと誤解していたらいやだなあと思っていたのだ。

いろいろな楽しみ方

これまでの作劇法がしっかりと踏襲されたのは、「ほんの数日の物語」という点だ。

めまぐるしく動き回り、さらに同時に2つか3つの物語が並行するのも、これまでと同じ。見終わって、よく考えると、3日くらいしか経過していない。もっとも、光速を超えての移動の場合、時間がどうなるのかは、よく分からないのだが。ともかく、凝縮されているのだ。

戦う動機が「愛国心」ではないのは、これまでと同じ。さらには「友情」の押し付けもない。彼らは、戦闘を仕事、任務として淡々とこなす。ここでもウェットさはなく、ドライだ。