マエケンに問われる「覚悟」〜男たちはなぜメジャーを目指すのか

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「(メジャーへ)行きたい気持ちは消えるというより強くなる一方だった」カネより夢を取った建山義紀 〔PHOTO〕gettyimages

ダルビッシュ有(29歳・テキサス・レンジャーズ)やマー君こと田中将大(27歳・ニューヨーク・ヤンキース)が、海を渡ったのも「ワクワクするような勝負がしたい」「自分の力が世界でどこまで通用するのか試したい」という思いが、強かったからだ。彼らは日本球界に物足りなさを感じ、より高いレベルを求めてメジャーに挑戦した。

海を渡る際に一番必要なのが、勝負に対する純粋なモチベーションだ。言い換えればそのモチベーションが高くなければ、メジャーに行っても失敗するだけだ。

「『行かない人生は考えられない』というくらいの気持ちじゃないと、メジャーには行かないほうがいい」

そう語るのは、日本ハムで中継ぎ投手として活躍し、'11年からレンジャーズでプレーした建山義紀だ。

「アメリカに行って思ったのは、メジャーに行ける人が行くんじゃなくて、『行きたい』と強く思った人が行くべきだということです。活躍すれば日本よりも高い年俸をもらえるけど、メジャーはそんなに甘い世界ではない。

選手の入れ替わりも激しいですし、移動ももちろん大変です。いろいろな国の選手がいるので、文化の違いから揉め事も起きる。だから生半可な気持ちで行った選手は、マイナーに落ちると耐えられない」

カネの問題じゃない

もちろん、海を渡ることはリスクがつきまとう。日本時代より、年俸が下がることも覚悟しなければならない。

建山が続ける。

「当時の僕は35歳。選手としてメジャーでプレーできるのは今しかないと思ったんです。日本ハムは中継ぎ投手への評価が非常に高いチームだったので、もし、残留していれば年俸も上がっていたでしょう。

でも最後のチャンスで、日本に残って高い年俸をもらうのか、それとも世界で戦って終わるのかと考えたときに、やっぱり世界を見たいと思って渡米を決断しました。おカネよりも、もっと高いレベルの野球に挑戦したいという気持ちのほうが強かったんです」

ニューヨーク・メッツでのプレー経験がある元メジャーリーガーで、来季から阪神タイガースの二軍投手コーチを務める高橋建もこう語る。

「僕が大リーグを志したのは、高校の後輩の松坂と、広島の後輩である黒田がメジャーで投げているのをテレビで見て率直に憧れたからなんです。自分も、世界一の舞台で、あんなすごいバッターたちと思いっきり力勝負をしてみたい。そんな野球選手としての本能が刺激されて、メジャー行きを決めました」

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