われわれが死んだ後、「本当はタバコはよかったのに」といわれることが必ず起きるとぼくは確信しています。

島地勝彦×黒鉄ヒロシ 【第3回】
島地 勝彦 プロフィール

黒鉄 シマジさん、「だった」は失礼ですよ。いまでもこんなにいい男なんですから。タバコを吸えばもっといい男なんですけどね。

立木 解禁しようかな。家に帰ってじっくり考えてみます。

シマジ 黒鉄さんもオーラがありますよ。たまたまテレビを観ていたら鼻眼鏡をかけていましたね。あれは格好いいですよ。

黒鉄 いえいえ、ただの老眼鏡ですから。

立木 あの、なんだか真面目くさってしゃべってる番組は週に1回なの?

黒鉄 『サンデー!スクランブル』ですね。そう、週1です。

立木 週1でも大変だよね。終わったと思ったらまたすぐきちゃうんじゃない?

黒鉄 あの番組は日曜日なんですね。ですから競馬場に行けない。最初は辛くて仕方がなかったんですが、これがいまや最高ですね。

立木 たまに凄く不機嫌な日があるでしょう。そういうときは競馬に行かれないからだとずっと思っていたんだけど。

黒鉄 いやいや、そうじゃなくて、行っていたらおそらく大損していたとかね。でも、ぼくはラスベガスへ行けば、カジノで食べていける自信が100%ありますよ。

シマジ 凄いですね。黒鉄さんは根っからのギャンブラーなんだ。

立木 ここんとこカメラを回しておいたほうがよかったんじゃない。テレビに出ているときよりも本物の黒鉄ヒロシが現れたね。こっちの方が味があっていいよ。

黒鉄 やっぱり活字文化がいいんですよ。誤解を生まないように後でちょこちょこ手を入れられるでしょ。テレビジョンは一発勝負ですから、ある程度はお面をつけざるを得ません。

ヒノ ネスプレッソのお代わりはいかがですか?

黒鉄 いただきます。それからシマジさん秘蔵のシングルモルトも。

シマジ お任せください。

〈次回につづく〉

 

黒鉄ヒロシ(くろがね・ひろし) 1945年、高知県生まれ。本名は竹村弘(たけむら・ひろし)。武蔵野美術大学商業デザイン科中退。1968年、漫画ストーリーにて『山賊の唄が聞こえる』でデビュー。同年、週刊漫画サンデーにて『ひみこーッ』を連載。1972年よりビッグコミック、ビッグコミックオリジナルにて『赤兵衛』を連載開始。同作は以降2誌での同時掲載が続けられている。1997年、全集「マンガ日本の古典」の『葉隠』で第1回文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を受賞。同年『新選組』で第43回文藝春秋漫画賞。翌1998年、『坂本龍馬』で第2回文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞。2002年、『赤兵衛』で第47回小学館漫画賞審査委員特別賞。2004年、紫綬褒章受章。
島地勝彦 (しまじ・かつひこ) 1941年、東京都生まれ。青山学院大学卒業後、集英社に入社。『週刊プレイボーイ』『PLAYBOY』『Bart』の編集長を歴任した。現在は、コラムニスト兼バーマンとして活躍中。『甘い生活』『乗り移り人生相談』『知る悲しみ』(いずれも講談社)『バーカウンターは人生の勉強机である』(阪急コミュニケーションズ)『お洒落極道』(小学館)など著書多数。Webで「乗り移り人生相談」「Treatment & Grooming At Shimaji Salon」「Nespresso Break Time @Cafe de Shimaji」を連載中。最新刊『蘇生版 水の上を歩く? 酒場でジョーク十番勝負』が好評発売中!

著者: 開高健、島地勝彦
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1989年に刊行され、後に文庫化もされた「ジョーク対談集」の復刻版。序文をサントリークォータリー元編集長・谷浩志氏が執筆、連載当時の秘話を初めて明かす。

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著者: 島地勝彦
お洒落極道
(小学館、税込み1,620円)
30代、40代の男性を中心に熱狂的ファンを抱える作家、島地勝彦氏の『MEN’S Precious』誌上での連載「お洒落極道」が、待望の書籍化!

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