視聴率戦争に異変アリ!
TBS復活、そしてフジはテレ東にも抜かれた

週刊現代 プロフィール

さらに追い打ちをかけたのが、定例社長会見での亀山社長の発言だ。記者から開局以来、初めて営業利益が赤字となり、低視聴率の要因を問われた亀山社長は「『3・11』(東日本大震災)の影響があると思います。フジが今まで押し出してきたワクワク感だったり、ドキドキ感だったり、少し浮き世離れしたお祭り感がどこかで絵空事に見えてしまうようになったのかなと思います」と回答。

ネット上では、「責任転嫁も甚だしい」「何も分かっていない」という声が溢れ、あっと言う間に炎上した。

「視聴率が上がらないのを震災のせいにするのは、ビジネスマンとしてセンスがない。この亀山社長の発言こそが、未だに浮き世離れしているフジの体質を象徴しています」(前出の放送担当記者)

前出の岩崎氏はフジテレビの凋落をこう分析している。

「トレンディドラマで一時代を築いた亀山社長の成功体験に縛られすぎていると思います。昔のヒット番組のアイデアを真剣に分析するわけでもなく、ただ単に昔のマネをしていても支持されるはずがありません。時代は変わっているのですから。結局、フジテレビは黄金パターンを失って迷走しているんです」

『下町ロケット』の中で、阿部寛演じる、佃航平のこんなセリフがある。

〈どこに行っても苦しい時が必ずある。そんな時は逃げるな。人のせいにするな。それから仕事には夢を持て〉

菊野氏が語る。

「我々にとって番組は、商品であって我が子のようなものです。佃製作所のように、どこにも負けない努力をしていくつもりです。11月に放送した『学校へ行こう!』の特番が視聴率17・8%を取った時、スタッフからは歓声が上がり、涙を流している者もいました。あの感動を何回も味わいたいですね。ただ、いくら上り調子になってきたとはいえ、まだまだ3位ですから、謙虚にこれからも努力を続けていきます

驕りを捨て、真摯に視聴者と向き合ったTBSと、未だに自分たちの「立ち位置」を客観視できないフジテレビ—。その差は、数字に確実に表れ始めている。

「週刊現代」2015年12月19日より