五郎丸らW杯メンバーが厳選!
〜2019年日本大会に向けて覚えておきたい「最高のラガーマン10人」

1位はあの万能選手
週刊現代 プロフィール

「ラグビーに関してはド素人。でも厳しい練習に音をあげずについてきたし、根性があった」

入社当初、大野は「何とか5〜6年続けて、公式戦に出られればいい」と考えていた。未熟であることを自覚している分、練習態度はひたむきだった。1試合が終わると体重が4〜5㎏減る豊富な運動量が、何よりもそのことを示す。W杯のチームメートSH日和佐篤(サントリー)が明かす。

「サモア戦の前半終了間際、突然、キンさんがバタンと倒れたんです。肉離れ(右太もも裏)をおこしていて、それでも足をひきずりながら、走り続けた。37歳になっても、愚直さを失わないのは尊敬します」

大野は、けがを押して走り続けたが、命を失う覚悟でW杯に挑んだのが、田中だった。166cm、71kgは、W杯の出場選手中、最小兵。大会には身長208cmの選手もいれば、体重140kgの巨漢もいた。恐怖心を乗り越えて、自分の倍以上もある選手に、タックルしなければならない。

「W杯に向かう直前、妻の智美さんに『命をかけて戦ってくるから、もし(自分が)死んだら、いい人を見つけて新しい人生を歩んでほしい』と言い残したそうです」(テレビ局関係者)

4年前のW杯で、日本代表は「2勝」を期待されながら1勝もできず。前回も出場していた田中は大会終了後、報道陣の前で謝罪した。

この悔しさを晴らすため、田中は南半球の強豪クラブが集うリーグ戦「スーパーラグビー(SR)」に挑み、'13年からハイランダーズに加入。SRに参戦した日本人第1号だった。その後、SRに挑戦する選手が続出。海外の猛者に対抗できるスキルを身につけ、W杯で初の3勝を達成した。

その他、選手やラグビー関係者からの意見をまとめたランキングが上の表だ。W杯以後、「ラガーマンは女性にモテる」という特集がテレビや雑誌で組まれる。だが真のラガーマンは、女性だけでなく、男にも惚れられることを、彼らの言葉と生き様が証明している。

「週刊現代」2015年12月12日より