コービー、今季限りで引退
〜NBA2015-16シーズン、3つの見どころ

杉浦大介, スポーツコミュニケーションズ

コービーの引退ツアー

 11月29日にロスアンゼルス・レイカーズのコービー・ブライアントが今季限りでの引退を発表した。

 今季20年目、37歳を迎えたスーパースターとの別れは予想できなかったことではない。にも関わらず、正式発表がスポーツ界の範疇を超えた話題となったことが、この選手の存在の大きさを物語る。

(NBA史に残るヒーロー、コービーの"お別れツアー"は続く Photo By Gemini Keez)

 引退表明後初のアウェーゲームとなった76ers戦は、完全にコービーのための“お別れツアー”状態となった。

 フィラデルフィアはコービーの故郷。2001年のファイナル、2002年のオールスターではコービーに痛烈なブーイングを送った地元ファンも、この日ばかりは暖かい拍手をプレゼントした。

「こんな反応やオベーションは予期していなかった。僕もエモーショナルになったし、感謝している。本当に特別なことだった」

 試合後、コービーもそう語って満面の笑みを浮かべた。

 現在は再建状態の真っ只中にいるレイカーズ。本来であれば、今季はデアンジェロ・ラッセル、ジュリアス・ランドル、ジョーダン・クラークソンといった若手を育てるのが主目的の1年となるはずだった。そんなシーズンにコービーが脚光を独占することに批判の声も出てくるだろう。

 ただ、今季にワースト3位以内の勝率だった場合、レイカーズは来ドラフトでの上位指名が約束されるという事情もある。何より、ファイナル制覇5回、オールスター17回、得点王2回という輝かしい実績に敬意を表し、大半のファンもコービーが引退ツアーを続けることを受け入れるのではないか。

 その芸術的なプレーを、最後にもう一度目撃しておきたいと考えている支持者は世界中に存在する。レイカーズの行く先々で、アリーナは満員のファンで埋め尽くされ続けることだろう。