プレミア12韓国戦、敗因は「継投ミス」ではなかった!〜日本野球が抱えるもっと深刻な課題

野球日本代表に「ジャパン・ウェイ」はあるか
上田哲之, スポーツコミュニケーションズ

 ラグビー日本代表スクラムハーフ田中史朗は、宮本さんに負けず劣らず、鋭い舌鋒で知られる。彼はこんなことを言っていた。

「日本のラグビーは、本当に高校、大学、社会人と全部ちがうラグビーをしているんですよね。いまもし、“ジャパン・ウェイ”という言葉があるので、エディー(・ジョーンズ前ヘッドコーチ)のラグビーをやろうというのであれば、そのラグビーを基本的に全チームにこういうラグビーですよと教えた中で(各チームの)監督は、ウチはここを他よりちょっと強化して、ということになれば、もっと日本のチームがまとまると思う」(「J sportsドキュメンタリー ~The REAL~ ラグビーワールドカップ2015 日本代表の軌跡」より)

 この言葉が、そのまま野球にもあてはまる、とは言わない。ただ、それこそリトル・リーグから、高校野球、大学、社会人まで含めて、野球の「ジャパン・ウェイ」はこうだ、という共通認識はあったほうがいい。それは、おのずから、世界で勝つための理念になるはずだ。

 そして、それを最も鮮明に示す役割を担うのが、日本代表である。

 今回、たしかに日本代表は、現時点で最強に近い布陣で臨んだ。残念なのは、優勝できなかったことではない。そこから、「ジャパン・ウェイ」を見て取ることができなかったことだ。

上田哲之(うえだてつゆき)
1955年、広島に生まれる。5歳のとき、広島市民球場で見た興津立雄のバッティングフォームに感動して以来の野球ファン。石神井ベースボールクラブ会長兼投手。現在は書籍編集者。