プレミア12韓国戦、敗因は「継投ミス」ではなかった!〜日本野球が抱えるもっと深刻な課題

野球日本代表に「ジャパン・ウェイ」はあるか
上田哲之, スポーツコミュニケーションズ

 宮本さんの評論は、もっと鋭い。

 死球の前、無死一、二塁でタイムリーを打たれた場面。

<無死一、二塁で長打警戒の状況になるも、三塁線を締めず二塁打を打たれている>

 さらに続けて、

<変化球を連打された配球は弱気というより、簡単に勝負しようとした「隙」。さらに長打警戒のシフトをとらなかったのは、ここまでの試合では、セオリーをおろそかにしても勝ってきた流れが生んだ「隙」だといえる>

 つまり、考えるべきは、則本を9回に続投させたこと、無死満塁で松井を起用したこと、更に増井も打たれたこと、という継投の間の悪さではない。問題はもう少し、本質的なのではないか、ということだ。

 継投についてあえて言うならば、昨今は、中継ぎ、抑えの投手は1イニングずつ、という原則が常識になりつつある。則本の9回を無理矢理解説するならば、投手の身体にも、すでにこの考え方が浸透しているのかもしれない。実際、中継ぎ投手が2イニング目に入って別人のように打ち込まれるケースは、ペナントレースでも、まま見かける。

 もうひとつ、もし継投ミスと言えるとすれば、明らかに不調だった増井を代えなかったことだろう。最後は、センター秋山翔吾の大ファインプレーに救われたけれども、もっと大量失点する可能性が高かったことは、たしかだ。

見えなかった2年後のビジョン

 野球の日本代表チームという活動を考えるとき、まっさきに念頭におくべきは、次回2017年WBCでの優勝である。現在の代表選手は、2年後に勝つために招集されているはずだ。つまりあと2年での伸びしろ、あるいは衰えも考慮して選ばれていなければならない。

 それにしては、不安材料が目につきませんか。

 たとえば、4番は誰なのか。今回は中村剛也だった。彼は不振にあえぎ、故障もあって結果を残せなかった。これまで小久保ジャパンの4番だった中田翔は、6番に入って大活躍をした。では4番は中田なのか。彼はこれまでその重圧を苦手としてきたから、今回、6番(ないし5番)で成功したのではないか。

 では、筒香嘉智ですか? うーん。はっきりしない。