この国からマンション偽装がなくならない理由~「姉歯事件」から10年。ヒューザー元社長が国交省の「大罪」を告発する!

藤岡 雅 プロフィール

10年前、私は国交省の3階の住宅局に乗り込んで、そのフロアにいる官僚たち全員に聞こえるような大声で、同省の責任を問い質しました。その上で、ヒューザーが瑕疵担保責任を全うするため、国交省に対して50億円の低利融資を要望しました。建築確認検査で偽装を見逃した5つの自治体に対しては、損害賠償を請求しました。

しかし、どれも認められることはありませんでした。こうした問題が発生したとき、検査機関や行政、そして国の責任を問い、是正させるための法律が、一切用意されていなかったからです。

私の弟は一級建築士の資格を持っていますが、彼はこう訴えています。

例えばアメリカには「インスペクター」という制度があり、大型の建築物であれば第3者機関の検査官が施工現場に常駐し、中小の建築物であっても、決められた工程を検査官が現場でチェックする仕組みがあるそうです。日本もこうしたチェック体制を整えるべきではないか、と、弟は言うのです。全くそのとおりだと思います。

私は私自身の名誉を回復するために今、再審請求を準備していますが、ここで争点となるのは、決して私だけの問題ではありません。国が主導し、建築確認で実効性のある検査が実施され、不正が決してまかり通ることのない体制をいち早く整備すべきなのです。

これからも再審請求を通して、国の責任を訴え続けていくつもりです。