堤真一や堺雅人の“極貧”下積み時代〜部屋にキノコ、食事は雑草

週刊現代 プロフィール

「勘当」された堺雅人

強がってないと、不安で押しつぶされそうだった—。そんな下積み時代を経験した俳優もいる。ドラマ『半沢直樹』('13年)でトップ俳優の仲間入りを果たし、来年のNHK大河ドラマ『真田丸』で主役を演じる堺雅人(42歳)。

早稲田大学に進学した堺は、故郷の宮崎から上京し、2年間は市ヶ谷にある学生寮(家賃1万7000円)で生活をしていた。

 

高校時代から演劇部に所属していた堺は、早稲田の名門、演劇研究会に入会。その時の気持ちを自著にこう綴っている。

〈劇研に入る以上は半端な気持ちでやりたくないと思っていましたから、ゆくゆくは大学を中退することになり、親からの仕送りもなくなると確信していました。経済的に孤立した状態で、細々とバイトで食いつなぎ、一生定収入が見込めないイヤ〜な大人になるんだろうな、と(笑)。そこまでシミュレーションしながら、出家するような気持で入りました〉(『文・堺雅人』より)

その言葉通り、堺は大学を3年で中退。親からは勘当され、7〜8年間は絶縁状態が続いた。仕送りは途絶え、食べる物にすら苦労した。あまりの空腹に、道端の雑草を口にしたこともあったという。

堺の高校時代の恩師であり、現在も親交の深い、歌人の伊藤一彦氏が言う。

「大学を中退してデビューするまでの5〜6年は苦労していました。でも彼は決して弱音を吐きませんでした。

下積み時代は、空いた時間にひたすら本を読んでいたそうです。演劇や文学、それに遠藤周作の『イエスの生涯』など、宗教や哲学に関する本も読んでいた。苦しい時も学ぶことを忘れなかった。

彼が当時の苦労話をあまりしないのは、そういった日々の苦労を日常的に捉えていたからだと思います。人生、どれだけ苦労したからといって、必ず報われるわけではない。でもそう思いつつ努力を怠らなかったからこそ、下積み時代を乗り越え、俳優として花開いたのでしょう」