やっぱり橋下市長の国政進出はあるのか?~幹部らの証言から読み解く維新のこれからと残されたナゾ

鈴木 哲夫 プロフィール

過激な言動も「狙い通り」

興味深いのは、橋下氏は、「住民投票で敗れた直後は、そこまで切羽詰っていなかった」(前出中間派議員)という証言だ。松井氏に対して「維新の党を飛び出すのは、もう少し他の野党などいろんな動きを見ながらでもいいと、8月ごろに松井さんと地方出張に行った際に説得したとも聞いています」(同)との話もある。

ところが、松井氏や地方議員のことを考えると、そんな悠長なことを言っている時間はないと気が付いた。そこで、「市長任期が切れるまで、精一杯松井さんや地方議員が有利になるよう、ケンカをするのが恩返しだと考えた。そして、積極的に行動するハラを決めたのでしょう」(同)。

それにしてもハラを決めてからの橋下氏の言動は、過激そのものだった。

10月24日、解党を決議するために維新の臨時党大会を開いた。松野氏ら維新の党執行部から「除籍」などを申し渡された大阪系議員や地方議員ら160人以上が参加したものだ。

そもそも除籍者が集まって開く臨時党大会など、理屈として成り立たないはずだが、橋下氏らの主張は「松野執行部は9月で任期が切れている。任期切れの執行部が出した除籍処分は無効。つまり、彼らの党籍はまだ生きているから臨時党大会は成立する」というものだった。

(これに対して松野氏は「異常だ」と激怒。執行部は、弁護士の意見書も準備して、執行部の正統性や党大会の不成立、解党決議は無効などと法的手段も準備。双方は総務省に対しても判断を求めるなど一歩も譲らない状態が続いた)

さらに、橋下氏はこうした実力行使以外にも、「離党者なのに口を出すな」と橋下氏を批判した今井雅人幹事長に対して、<維新の党のへなちょこ国会議員>と名指しした上で<よく言えるよ。僕に助けを求めてきたのに…>となじり、さらに前述の臨時党大会を批判した柿沢前幹事長に対しては<柿沢という日本で一番判断力のない国会議員>と激しく攻撃している。

橋下氏がここまで徹底して仕掛けた目的は何なのか。