炭水化物抜きダイエットはやっぱりキケン!? 虚実入り混じる「食」の情報、その真偽をただす

【前書き公開】『食をめぐるほんとうの話』
阿部尚樹, 上原万里子, 中沢彰吾

バドミントンは試合の過酷さでは他に類を見ない激しいスポーツです。バドミントンと似たコート競技であるテニスなら、何度かラリーをしているうちに相手がどう頑張っても追いつけないキラーショットが生まれ、ラリーが延々と続くことはほとんどありません。

ところが比較的コートが狭く、構造上、落ちる間際に急激にスピードが減少する羽根(シャトルコック)を飛ばすバドミントンでは、どんなに厳しくコーナーをつかれても、あるいは前後に揺さぶられても、ダッシュすれば何とかシャトルに追いつけてしまいます。

そのためラリーがはてしなく続き、どちらかが倒れるまで終わらないデスマッチとなり、これが中高年にはきついのです。ポイント21点先取でワンセット、2セット先取でゲームオーバーとなりますが、若者との試合ではワンセットももたず、息も絶え絶えになってギブアップしてしまうのが常。

ところが、横浜に端を発して関東全域に広がった濃厚豚骨系の「家系ラーメン・大盛り」を食べると、持久力がアップし、ワンセット終わるまで息切れしないという評判が広がったのです。ラーメンをそのまま食べるのではなく、店が無料で提供している「すりゴマ」と「おろしニンニク」を大さじ何杯も追加して食べる。すると、ホウレンソウの缶詰を食べたポパイのように元気になったという――。

その現象は確かに中高年バドミントン愛好家らに顕著に現れました。それまで中高年ペアとの試合となると余力を残していた若者たちが、自分の親と同じような年齢のおじさんたちに「間違っても体力負けするわけにはいかない」と、気を引き締めて試合に臨むようになったのです。

中高年の誰もがこの結果を喜びましたが、では、その持久力増進効果を発揮したのがゴマなのか、ニンニクなのか、それとも両方なのか、はたまた大盛りがそのエネルギーの源泉だったのか――誰にもわかりませんでした。

実体験! 炭水化物抜きダイエットの顛末

ここ数年、ダイエットには炭水化物を食事から抜くのが一番という説が広まっています。炭水化物は万病の元だから食べないほうがいいという説まで聞かれます。はたして炭水化物悪玉論は本当に正しいのでしょうか? 

筆者(中沢)は2014年4~7月の4ヵ月間、断続的に炭水化物をほとんど摂らない生活を試みました。その顛末をご紹介します。