「ソフトバンクに負けて、足りないものがわかった」
ヤクルト真中満監督・独占インタビュー

2年連続最下位からの優勝、そして惨敗を振り返る
週刊現代 プロフィール

来季、またゼロから考える

ではヤクルトが来季、三軍制を敷けるか、といったら難しい。ですから、ソフトバンクを倒すために現有戦力のレベルアップにつとめています。

5日から愛媛県松山市内で行っている秋季キャンプは例年、翌シーズンのレギュラーを争う若手の強化に主眼を置きます。

シーズンを戦い抜いた主力選手は、埼玉・戸田の練習場に残って各自のペースで練習し、1年間酷使した体をケアしますが、私は昨季、FA補強で獲得した左腕・成瀬善久や内野手の大引啓次、1年間、フルに働いた雄平もあえて呼びました。

3勝に終わった成瀬も、打率、本塁打、打点ですべて昨季を下回った雄平も、本来は戸田に残留していい選手です。

特に成瀬は、故障ではなく、不調で8月に登録抹消して以降、一度も一軍で起用できなかった。もし今回キャンプに連れてこなかったら、来年2月までの約6ヵ月間、ほとんどコミュニケーションがとれない。成瀬に「首脳陣はまだ期待している」と直接伝えて、奮起を促したかったのです。

さらに、ベンチも改革します。三木コーチをヘッドコーチに昇格させ、戦略担当スコアラーだった押尾健一をベンチコーチとして入閣させました。三木コーチは一軍コーチ陣の中で一番年下なので、コーチ陣全体を見渡す仕事をやりやすくしたかった。押尾は遠慮がちな性格で、今までの立場では言いづらかった指示内容を、「コーチ」と肩書をつけることで、徹底させたいと思います。

今季は自主性を重視して結果が出たけど、緩むようだったら、勝つために、来季は違った手法も考えなければいけない。もう二度と、神宮で相手が日本一の歓喜に酔う姿をファンに見せるわけにはいきませんから。

「週刊現代」2015年11月28日・12月5日号より