二宮清純「掛布雅之『3人の打撃の師』を語る」

二宮 清純 プロフィール

止まらない熱血指導!

 一方の山内さんは、現役時代「内角打ちの名人」と言われた人です。ニックネームは「かっぱえびせん」。その心は“やめられない、止まらない”。一度教え始めると、2時間でも3時間でも付きっきりになるくらい熱心な人でした。

 夕食後の練習は8時頃から始まります。山内さんは決まって2本のゴルフクラブを持って現れました。いったい、どんな練習なのでしょう。

 掛布さんの説明。「山内さんは2本のゴルフクラブを水平に構え“カケ、この間を抜いてみろ!”と言うんです。つまり、狭い空間を振り抜け、と。要するにレベルスイングの大切さを覚えさせようとしたんでしょう」

 掛布さんは多い時には2時間、延々とバットを振り続けました。その前の自主練習を含めると4時間以上です。練習後、アンダーシャツを絞ったら染み込んだ汗がジャーッと出てきたそうです。