日本のノーベル賞受賞者は10年後には激減する! データが示す「暗い未来」

研究への公的支援を根本的に見直せ
髙橋 洋一 プロフィール

重要なのは、論文数のシェア

次に、ノーベル賞であるが、最近日本人の受賞者が多くなっている。2000年以降、日本のノーベル賞受賞者は自然科学では14人だ(米国籍になった元日本人を含めると16人)。これは米国に次いで多い。

トムソン・ロイター社は論文の被引用数などから、2002年から毎年、引用栄誉賞としてノーベル賞受賞者予想を発表している。これは結構あたっている。

生理学・医学賞はのべ74人受賞しそのうち12人、物理学賞はのべ65人が受賞しそのうち12人、化学賞はのべ55人が受賞しそのうち3人、経済学賞はのべ62人が受賞しそのうち11人、がそれぞれノーベル賞を受賞している。

やはり論文を書いて、引用されるほど評価が高まることが、ノーベル賞につながるのだ。この点をかなり明快に分析しているものとして、豊田長康・鈴鹿医療科学大学学長のブログを取り上げよう(「はたして日本は今後もノーベル賞をとれるのか?」)。

このブログは、日本全体の論文数の世界シェアが、結果としてノーベル賞につながったことを示している。それは、以下の図で明快である。

研究成果の評価は論文被引用数であるが、論文を書かなければ被引用数も伸びないので、結局、論文数、それも世界シェアが重要なのだ。

それでは、先々週の世界ランキングにおける日本の大学の低迷と先週のノーベル賞連続受賞はどう考えたらいいのだろうか。

それは、論文シェアの現在と過去の違いである。