2015.10.08

【沿線革命063】“世界一の鉄道”に事件・トラブル多発!?

阿部 等

事故時に折り返し運転をすぐ始めることは難しくない

同じ事象として、【054】【061】にて京浜東北線の蒲田折り返しのことを書いた。トラブルが起きたのは桜木町で、蒲田で最小3分の折り返しをすることにより、蒲田-大宮はほぼ定時運行にできると提案した。

それに対してネットでは、「乗務員を確保できない」「混雑したホームを反対側の乗務員室まで行くのは大変」といった、如何にできないかの理由が出され、それらへの賛同が多かった。

蒲田で折り返し運転して、列車を増発するわけではない。蒲田以南は運行できないのだから、むしろ列車は減る。車両も乗務員(運転士と車掌)も、本来はむしろ余るのだ。なのに乗務員を確保できなくなるのは、折り返し運転をすぐに始めないからだ。

南行は桜木町を先頭に数珠繋ぎとなり、北行の桜木町以北はスカスカとなっていく。先行列車につかえて、あるいは北行の終点に着いた後の折り返しが決まらず、どんどん遅れる。

車両も乗務員も遊ばせることになり、いざ運転整理しようとすると、乗務員を確保できないとなる。京浜急行のように、折り返しをすぐに始めれば、乗務員を確保できなくなることはない。

元計画には、蒲田で乗務員が交代する列車としない列車がある。交代する列車は、ほぼ元計画通りに乗務すればよい。交代しない列車は、南行で乗務員が余る列車と、北行で乗務員が必要となる列車が同数となるので、乗務する列車の変更を適切に定めればよい。

ダイヤが乱れてからこれをやると、乗務変更を指示した乗務員が遅れて折り返し列車を待たせることになり、さらにダイヤが乱れてと、収拾のつかないこととなる。折り返し運転をすぐに始めてダイヤが乱れていないと、思うほどは難しくない。

また、【054】【061】に繰返し書いたように、「到着した南行の列車を降りた後、川崎方面に向かうためにホームで待つことは一切やめてもらう。強制的にコンコースに上がり、さらに改札口の外、さらに駅の外に出てもらう」ことが絶対条件である。

そうすれば、乗務員がホーム上の移動で長時間を要することはなく、そもそも、蒲田にはホームの両端間をホーム上ではなく移動できる別のルートがある。

どの路線も適切な駅で折り返し運転をすぐ始められるように

残念ながら現時点では、JR東日本は、トラブルが起きてすぐに蒲田での折り返しを始め、定時運行できるノウハウを持っていない。

それは他の路線でも同様だ。中央快速線は、八王子より西でトラブルが起きても東京-高尾の全区間が止まる。東海道本線は、平塚より西でトラブルが起きても、東京-熱海の全区間が止まる。

上野東京ラインに関わるいずれかの路線でトラブルがあると、上野以北と東京以南でそれぞれ折り返し、東京-上野間の列車がスッポリなくなる。本来は、トラブルの場所に応じて適切な駅で折り返し運転できてしかるべきだ。

それをするのに、京浜急行のように、現場に多数の従事員を配置しなければいけないのか。そんなことはない。

運行管理システムを改良して、折り返し運転をすぐに始め運転区間は定時運行できるようにしたい。それに必要な機能は主に以下だ。
・折り返しダイヤを決定し関係者へ漏れなく伝達
・車両と乗務員の運用変更を決定し関係者へ漏れなく伝達
・駅でルート構成と案内表示をするデータを更新

同時に、折り返し駅のホームが人で溢れ、列車を到着させられなくなることがないよう、蒲田で示したような処置を実施する。お客様の理解と協力も不可欠だ。

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