常総大水害から1ヵ月 
極限状態で自衛隊ヘリが救助した「2匹の犬と50代夫婦」を訪問

初めて犬の名前を明かす
週刊現代 プロフィール

ご主人が語る。

「私たちの犬だけ特別扱いのようで、申し訳ない気持ちは確かにあります。だからマスコミにも出たくなかった。でも、屋根で救助を待つ間、寒さで体温が急激に奪われていった時、この子たちのぬくもりが助けになったのも事実です。

救助を待ちながら『絶対にお前らを死なせないからな。皆で生きて帰るぞ』と励まし合っていた。自分たち夫婦にとって、この2匹の犬は『子供同然』の存在。だから一緒に助かった時は、本当にホッとしたね」

奥さんも続ける。

「自衛隊の方には感謝の言葉しかありません。でも私たちのせいで、中村さんが上司から怒られていないか心配です。人命救助が第一の中、犬を助けたことで立場が悪くなっていたら本当に申し訳なくて……」

それに対して中村隊員はこう答える。

「極限状態の中で迷っている時間はありませんでした。自分の判断は間違っていなかったと思っていますし、上官に咎められることもなかったです」

現在、羽鳥さん夫婦のように、家を流された多くの人は、親族の家に身を寄せている。

「『親族のところに避難できていいね』という声もあるけど、近い存在だからこそ、お互いに気を使う部分もある。

母には感謝していますが、いつまでも甘えていられません。仮設住宅でも小さなアパートでもいいから『4人』で暮らせる部屋がほしい。それが今の願いです」(奥さん)

先の見えない不安は確かにある。でも下は向かない。これからも、ボンドとリヤンが夫婦の支えとなってくれるはずだ。

「週刊現代」2015年10月10日合併号より


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