二村 佐々木希はあきらめる、ってのはどう?
記者T そうですね…。独身でも別の何かで安らぎは得られるかなって思えてきました。
川崎 なるほど、そう来たか(笑)。自分から女性を誘うことってあるんですか?
記者T 社会人になってから、合コンで会った人など1、2人誘ってみたことがあって、佐々木希よりは落ちますけれどまあ美人だったんですけど、返事がなかったです。忙しいとかなんとか言われまして。
二村 「女は顔だ」っていうのは、一種の宗教なんですよ。これは「経済(お金)は宗教である」とか「会社は宗教である」っていうのと同じ意味でね。すべての宗教をやめちゃったら生きがいが無くなっちゃうだろうけど、逆に、それを信じているがゆえに生きづらくなっている宗教は、やめてみるのも一つの手ですよ。
Tさんは何かの理由があって美人教を信じている、あるいは無意識のうちに信じさせられているんだけど、そのフレームをはずしてみたら、モテるようになると思うけどなあ。
川崎 私もそう思います。
記者T いや、モテたことないので、そんな風には思えないです。
二村 卑下しているようで、じつはプライドが高いんだよね……。あなたがモテたことがない理由は、この1点につきますよ。美人じゃないと付き合う対象じゃない、美人じゃないと女性ではないという意識があること。それだけです。美人が好きなのは、それでいいんです。ただ、美人じゃない女性も女性なんだと意識するだけで、美人にもモテるようになります。
記者T うーん、わからないです……。意識するだけで何かが変わるんですか?
川崎 大きく変わりますよ!
記者T 性格が? 魅力が出るんですか?
二村 魅力っていうか、Tさんから出る人間味みたいなものが、変わってくると思うんだが。
川崎 女の人は、男性の器をよーく観察しています。いろいろなことに対して「これしかダメ」と限定している人を見ると、「器が小さいな」と思ってしまうんです。逆に器が大きくて許容範囲が広い人は、すごくモテる。だから、ヤリチンの男の人や、「結婚と言う名の修行経験者」である既婚男性がモテてしまうことにもなるんだけど。
二村 美人てね、「この人は美人が好きだから私に好意を抱いているんだ」と思っても全然喜ばないし、その相手を選ばない。美人が好きな男だから私にふさわしい、なんて思わない。美人ほど、中身を見てもらいたがってるからね。だって美人だから寄ってくるやつなんて、いくらでもいるもん。
記者T ああ……、そうか……。
川崎 そして、モテる男性ほど絶対に「君は美人だからいい」なんて言いません。「きれいですね」「かわいいですね」というようなことはあいさつのようにさらっと言いますが、それを好きになったポイントにはしない。いろんな人と付き合ってきて、いろんな女性の良さを知ってる上で、あなたを選んだというポイントを見つけるんです。
記者T それで選ばれたら女性はうれしいですよね……。
二村 だから、逆説的だけど、美人と付き合えていない男が美人と付き合うためには、美人じゃない女の人の良さをいろいろ知るべきだとも言える。