リフォームすれば、マンションの売却価格は上がるのか?

【物件選びの知恵022】
田中 歩

リフォームで160万円儲かった!

分析対象は、田町駅から徒歩10分程度のところにある、総戸数400戸超、築33年(旧耐震)の大型マンション。筆者もかつて何件か取引をさせていただいたマンションです。

東日本不動産流通機構のレインズ(不動産業者しか使えない物件および取引事例の検索サイト)に記録されていた取引事例は2008年以降で20件。そのうち、リフォームせずに売却された物件は14件、フルリフォーム(バス・トイレ・キッチン交換、フローリング交換・壁紙交換)された物件が6件でありました。

リフォームせずに売却された取引事例は以下の表の通りであり、平均成約単価(時点修正後成約単価の平均値)は約502千円/㎡となりました。

(※)時点修正率 2008年以降の価格推移を加味し、各取引事例を現時点の価格に置換えるための率を㈱東京カンテイ「70㎡換算価格推移」を参考に筆者が算定


一方、フルリフォームした物件を分析してみましょう。

各物件はフルリフォームしているので、一般的なリフォーム工事単価と考えられる1㎡あたり7万円のリフォーム費用がかかったと想定しています。

なお、リフォーム価格は償却年数を10年とし、経過年数に応じてリフォーム価値が減少するものとして「実質的リフォーム価値」を算定、これを成約価格から控除し「実質成約価格」を導出しています。

この結果、平均成約単価(時点修正後実質成約単価の平均値)は525千円/㎡となりました。

リフォームせずに売却されたマンションの平均単価は502千円/㎡、リフォームして売却されたマンションの実質平均単価(リフォーム価値を引いた後の単価)は525千円/㎡ですので、リフォームしたほうが23千円/㎡高く売れたということが言えそうです。仮に70㎡のマンションであれば、約160万円、高く売れたということになります。