詐欺集団のマニュアルを入手!
あなたの「マイナンバー」が狙われている

週刊現代 プロフィール

それどころか、情報管理を徹底するのは大企業にとっても至難の業である。あるゼネコン幹部社員が語る。

「給与や扶養手当を支払うにあたって、社員本人や家族の番号データを集めなければなりません。人事担当はセミナーに通って付け焼き刃の知識をつけていますが、最終的にどの部署が情報を管理するのか、あるいは会計事務所の管理に任せるべきなのかといったこともまだ決められていません。

番号は金庫に入れて厳重に管理しなければならないので、手間やコストもかかります。しかも、マイナンバーが流出したら、最大4年以下の懲役、200万円以下の罰金が科せられるので、たまったもんじゃない」

他の大手メーカー社員は次のようにぼやく。

「つい先日、部署でマイナンバー情報をまとめる際の注意点が通達されたのですが、絶対に番号が見えないように厳重に封をして、しかもそれが誰の番号が入った封筒かわからないように集めろと言われました。誰が提出したのかチェックするだけでも一苦労ですよ」

将来的に預金情報との紐づけが予定されているので、当然ながら金融機関は今まで以上に徹底した個人情報管理が求められる。メガバンクの業務担当者が語る。

「国としては、年金や税を正確に把握して、名寄せも簡単になるのでメリットが大きいのでしょうが、企業にとっては前向きになる理由が一つもありません。

情報管理を徹底するためには、システムを一から作り直す必要がある。平均的な大手金融機関で10億円以上のコストがかかるという見積もりもあります」

どれだけコストをかけても、最終的には情報のやりとりに人が介在せざるをえない。情報を流出させるかどうかは、担当者の胸三寸なのだ。さくら通り法律事務所の弁護士・清水勉氏が語る。

「弱みを握られたり、カネの問題がからんだりして、情報を提供する人は絶対に出てきます。流出した情報はデータベース化されて、裏社会で売買される。現在、出回っている大学や企業の名簿よりもずっと確かで、犯罪集団にとって価値のある情報がやりとりされる」