気になるあの山、こんどはいつ噴火する?
浅間山・有珠山・三宅島・雲仙普賢岳

火山国で暮らす私たちが知っておきたいこと(3)
日本火山学会

Q16:もしも浅間山が噴火したら、どのような被害が予想されますか?

――A 浅間山で過去にあった大噴火の地層を調べると、厚さ数メートルにまで達する軽石の層が何層もあり、軽石が降り積もる噴火が何度もあったことが分かります。たとえば、中軽井沢駅の北方800メートル付近では、平安時代や5世紀の軽石層が見つかります。

1783年(天明3年)の噴火では、噴煙が上空の強い風で東南東方向へ流され、塩壺付近よ り北で大量の軽石が降りました。古文書によると、中軽井沢にも少量の軽石溶岩片が降ったようです。このことから、再び大きな噴火が起これば、軽石が降ってくると予想されます。

このような軽石層には、大きい軽石も時々入っています(最大直径は約6センチメートル)。

軽石は衝突の衝撃でそれ自体が割れやすいこともあり、衝突による破壊力は大きくないと思われます。しかし大きい軽石は火災の原因になる可能性があります。天明噴火では、当時の軽井沢宿で焼石によって約50軒が焼失し、1人が直撃を受けて死亡したとされています。

最近の例で見ると、1920年代には、東北東6キロメートルの分去茶屋が焼失しました。

なお、1973年(昭和48年)の噴火では、軽井沢町で噴石の落下によって5台の車のフロントガラスが割れた他、屋根や壁の破損、電話線や電線の断線が起きました。

仮に今後、天明噴火と同じぐらいの規模の噴火が起きた場合、火口から半径20キロメートル以内では何らかの被害が出ると考えてよいでしょう。それから離れていても、北陸新幹線や上越新幹線、高速自動車道などに、降灰によって運休や通行制限などの影響が出るでしょう。

【→第4回

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