社員5000人中3000人が外国人! 超グローバル企業をどうマネジメントするか?

CAC Holdings 酒匂明彦社長に聞く
週刊現代 プロフィール
NY '80年代、ニューヨークで勤務。背後には9.11でテロに遭った世界貿易センタービルも見える

言葉

「あの時、先輩がこう言った」という記憶と、その言葉について「自分がどう思ったか」の記憶が、今になって役立っています。

トップダウンによる摩擦、上司への疑問など、組織では必ず、時を超えて同じようなことが起こる。そんな時、先輩の言葉をかみしめていると上手く返せるのです。また、反発を感じた記憶をかみしめていると、反発を生むような話し方をせずともすむ。

昇格者研修などで私も話をしますが、アンケートを取ると、若い人は、私や上司の若い頃の話を聞きたがっています。恥ずかしい話も含め、等身大の自分を語りますよ。格好よく話し、「やっぱりあの人は若い頃から自分と違う」などと思われても困りますから(笑)。

布石

昨年はインドの会社を買収しました。インドには数学能力の高さも相まって、高いスキルを持つ人材がたくさんいて、IT立国と言えるほどです。

また『フリキタス』と呼ぶシステムも発売しました。遠隔地勤務を可能にするワークスタイル変革ソリューションです。これが一般的になれば、社員は在宅のまま、親や子供の面倒を見ながらでも働けるので、企業は優秀な社員を失わずに済みます。

ITはどこの国でもますます発展します。ただし、形は変わってくる。そのときも必要な存在でいられるため、世の中が動く気配を見せたときにはすでに動いている会社でありたいですね。

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日本一社長を取材している記者の編集後記

「兆し」の段階で動けるかどうか。それが企業の行く末を左右する。酒匂氏いわく「最近は他社もアジア系人材の優秀さに気づき、採用を進めている」らしい。しかし同社は以前より取り組んでいるため「先輩がいる企業という安心感もあるのか、引き続きいい人材を採用できています」とのことだ。

(取材・文/夏目幸明)
『週刊現代』2015年9月12日号より