後悔しない「遺品」の片付け方

田舎の実家、衣類、想い出の写真……
週刊現代 プロフィール

「私はいつも、『2着だけ』と助言しています。1着では少ないと感じる方が多いですし、それ以上取っておいてもただ放置されるケースがほとんどですからね。衣類は、状態が良ければ売ることもできますし、リサイクルに出すこともできる。捨てるのではなく誰かがまた着てくれると思えば、整理がしやすいかもしれません」(前出の木村氏)

衣類と並んで扱いが難しいのが、写真。これも、想い出があるからといってすべて取っておくと、収拾がつかなくなる。

「何十冊もアルバムとして保管しているお年寄りは多い。捨てる捨てないを判断するにあたり、私がおすすめする選別法は、『あなたが見ても、写っているのが誰だかわかる写真』だけにするというもの。理想を言えば、アルバムごとにベストショットを選んで、1冊か2冊にまとめたいところですね。

最近では業者に依頼してスキャンしてもらい、データとして保管しておくという手もあるが、それだと結局は見返すことがないケースが多いので、選別したほうが『想い出』として残しやすい。写真同様、手紙についても、『差出人の顔が思い浮かぶもの』という基準で整理をするといい。

写真や手紙を処分する際に、ゴミ袋に入れるのは抵抗があるという人は、お焚きあげを受け付けている神社に持っていくのがいいでしょう」(老前整理コンサルタントの坂岡洋子氏)

アダルトDVDが大量に…

処分に困るモノは他にもある。

1年前に心筋梗塞で父親が急逝した、松井和彦さん(42歳)が言う。

「堅物だと思っていた父の部屋から、大量のDVDが出てきたんです。しかもそれが、全部アダルトもの。200枚くらいありました。

こんなにもコレクションしていたなんて、母や私ですら知らなかったんですから、父は誰にも知られたくないはずです。カナヅチでDVDをすべて粉々にしてから捨てました。それだけで丸二日かかった」

DVDは燃やすゴミとしても出せるが、松井さんのような事情があると、「証拠隠滅」してから捨てるハメになる。さすがにそれは手間だ。

「そんな場合は、『ディスク専用シュレッダー』を用いて細かくして破棄することもできます。また、自治体に連絡した上で、何が入っているか見えないようにして直接ゴミ処理場に持っていく方法もある」(前出の木村氏)

携帯電話は解約するのを忘れていると、いつまでも使用料が引き落とされてしまう。相続関係がわかる書類と故人との関係を示す住民票などがあれば、携帯電話の解約は第三者でもできる。

遺品整理の基本は捨てることだと、先ほど述べた。とはいえ、あまりにも乱暴に何もかも捨ててしまうと、後になって後悔や揉め事を招くこともある。