フザけるな、年金機構!
「年金払いすぎたので、200万円返して」だと

支払いミス1万件で、突然電話が……
週刊現代 プロフィール

年金機構の前身である旧社会保険庁時代から、その異様さを指摘し続けてきたジャーナリストの岩瀬達哉氏は、こう話す。

「年金機構の業務マニュアルでは、『年金の支払いに関する職員の事務処理については管理者がチェックすること』となっているのですが、そのチェックがなされていないことが最大の原因です。

機構側は『人手不足』を理由に上げますが、実際は管理者や職員の能力不足、使命感・責任感の欠如が原因だと思います」

「法律上、決まっています」

責任感が薄れる一因は、旧社保庁時代から清算しきれていない、人事の歪みだと岩瀬氏は指摘する。

「たとえば、年金機構では、旧社保庁の怠慢な業務に対する反省から、管理職に就くには全国異動の経験を必要とする、と定めました。

社保庁時代、職員は採用された土地から基本的には異動しなかった。職員は、そこで組合活動を続け、発言力を高めないと、人事の上でも偉くなれなかった。要するに、組合が組織を牛耳ってきたわけです。

それを防ぐため全国異動という条件がつけられたわけですが、年金機構はこれを骨抜きにした。『同じブロック内でも都府県をまたげば全国異動』と定義したのです。

たとえば南関東ブロックの職員なら、東京から神奈川に異動しただけで全国異動となる。当然、組織風土の改革は進まず、風通しの悪さは一向に改善されないままです」

いずれにしても、たまらないのはわれわれ、一般の年金受給者の側だ。

他人事ではない年金機構の「過払い」や「未払い」。あなたにも、ある日突然、年金機構から「あなたの年金額に疑問があるので、年金事務所までお越しください」などと電話があるかもしれない。

「振り込め詐欺か?」と疑いながらも、年金事務所の窓口に行くと、「200万円は過払いでしたので、返してください」などと言われるのだ。

もし、私たちが、手続きミスの被害者となったら、一体何が起きるのか。