【沿線革命058】JR連続不審火事件に、直下型地震のリスク……「防災の日」にあらためて鉄道の安全対策を考えよう

阿部 等

不審者検知・追跡システムをいよいよ導入するタイミングに

さる8月17日のタイの首都バンコクの爆弾テロ事件では、防犯カメラの解析で犯人が特定され逮捕された。8月16日の寝屋川市での中学生2人の殺人事件、2月の川崎市での中学生の殺人事件でも、防犯カメラの解析で犯人が特定され逮捕された。

近代国家においては、防犯カメラが急速に普及し、犯罪後の犯人特定にも犯罪の抑止にも大きな効果を発揮している。

テレビの収録で恵比寿の現場に行った際、26年前の保線区配属時に、この場所を、終電と初電の間に軌道自転車で行き来する警備に何回も従事したことを思い出した。

そして、対象とする膨大な設備量に対して人手主体の警備の無力さを痛感し、監視カメラを設備できないかと夢想したことも思い出した。

最近の不審火の連続により、同様に、毎晩多数の人が終電と初電の間に線路上を行き来する警備に従事しているのかも知れない。膨大な人件費を要するが、今はそうするしかない。警察に警備や捜査をお願いするにも、企業としての自助努力を求められる。

9月2日のJR東日本の定例社長会見にて、冨田哲郎社長は重要施設への防犯カメラの増設を表明した。いよいよ、私が26年前の現場体験からイメージしていたものが導入される時代になったと身震いした。

一連の不審火が仮に内部者の犯行だった場合、私の提案は内部者を重要なターゲットすることになり、違和感を感じる人も多いだろう。

しかし、金融機関や機密情報を扱う組織では、内部者を厳しく監視することは当然だ。鉄道の安全・安定を高めるために、何も躊躇することはない。

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