二宮寿朗「アジアで勝てない現実から学ぶこと」

二宮 寿朗 プロフィール

「アジアの盟主」としての分岐点

 さてハリルジャパンである。

 彼らは9月3日にカンボジアをホームに迎える。相手は現在2連敗で、日本が負ける要素を見つけること自体難しいだろう。いくらアウェーとはいえ、続くアフガニスタン戦(8日、テヘラン)も相手のレベルは同様である。

 勝利という結果は当然として、内容も、そして姿勢も問われることになる。アジアの盟主でいられるかどうかの分岐点に立っていると言っても大袈裟ではない。

 もうひとつ、ラモスの言葉を紹介しておきたい。“ドーハの悲劇”をテーマにインタビューした際、彼は声を大きくして言ったものだ。

「俺たちは下手だったかもしれない。でも誇りを持って戦ったんだよ。ベンチにいる選手もみんな準備をしていた。ベンチもみんな戦ったんだよ」

 誇りを持って戦い抜くという原点。アジアで勝ち抜かなければならないという宿命。フットボールの最先端を行く欧州から学ぶことは多い。だが、日本サッカーの歴史から学ばなければならないことも山ほどある。