絵本、童話、児童文学の作家が、本に込めた思いから創作秘話まで語りつくしました!

角野 栄子

完全ライブ・完全アドリブ

あらかじめ、出席者に鼎談のテーマなどを伝えると、皆さんそれぞれ用意などしてしまうかもしれない。その時まで、何が語られるかわからない、完全ライブ、完全アドリブの鼎談にしたいと思った。

それでも、4回分の柱は造らなければならない。それで大ざっぱに、「幼年童話」「ことばのリズム」「会話文の面白さ」「自然や、街から聞こえる言葉」と4つに分けた。これに沿って、参加をお願いする人を決めた。あとは、当日どんな言葉が飛び交うか、それを待つだけ。怖さ知らずの私は、そう決めた時点で、厚かましくも、もうわくわく。

この「あらかじめは、なし」の趣旨は、毎回、鼎談の前夜、もしくは当日に、参加のメンバーにお伝えした。その上、司会者なしの自由トーク。あくまでもその時、その場で、現れるものに期待した。

まず、自己紹介。1人3種類の自己紹介をする。そのうち1つだけが、本当のこと。それを後の2人が当てる。会場の参加者にも当ててもらう。遊びすぎ? そんなことはなかった。

出席者はそれぞれ、ひとかどのクリエイター。隠しようもなく、じわじわと創作力がにじみ出てくる。巧(たく)まないだけに、はっとする発見もあった。

もう1つは、即興で何かを創ること。素材をくじで決め、抽選で順番を決め、リレー形式で、1つの物語を作ったり、オノマトペを創ったり、その場で選んだ自作を読んだり。作家性が瞬発力のなかで見えてくる。これはちょっとしたお宝だったと思う。そして、『角野栄子さんと子どもの本の話をしよう』という本が姿を現わしました。

こんな自由勝手なやりとりを、軽快な文章にまとめてくださった、市河紀子さん、書籍化にご尽力くださった、講談社の皆様に感謝いたします。またこの機会に、日本国際児童図書評議会、JBBYの活動に興味を持っていただけたら幸いです。

読書人の雑誌「本」2015年9月号より

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角野栄子、高楼方子、荒井良二、金原瑞人ほか
『角野栄子さんと子どもの本の話をしよう』
税別価格:1,600円

子どもの本のこれから。絵本、童話、児童文学の作家が、本に込めた思いから創作秘話まで語りつくしました!

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角野栄子(かどの・えいこ)
児童文学作家。主な作品に『大どろぼうブラブラ氏』(講談社)、『ズボン船長さんの話』『魔女の宅急便』(以上、福音館書店)などがある。



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