腰痛の「最終兵器」から片頭痛の特効薬まで 
部位別「つらい痛み」がウソみたいに消えるクスリ

専門医は知っている
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怖いと感じる読者もいるかもしれないが、オピオイド系の薬にはいわゆる「麻薬」も含まれる。

麻薬密輸の疑いで今年6月18日に逮捕された、トヨタのジュリー・ハンプ元常務が持病のひざの痛みを和らげるために所持していた「オキシコドン」も、このオピオイド系の一種。日本では長らく中度・重度のがん患者にしか使われなかったが、最近になって少しずつ慢性的な痛みにも処方され始めた。モルヒネもオピオイド系だ。

腰痛などの慢性疼痛に処方されるオピオイド系鎮痛薬には、飲み薬のトラマールやワントラム、貼り薬のノルスパンやデュロテップ、坐薬のレペタンなどがあるが、これらの薬の多くは使用している間、医師によるモニタリングが必須となる。

近年では、一般的な鎮痛剤が効かない人や、胃腸・心臓・腎臓が弱い人のためにトラムセットと呼ばれる薬も登場している。このトラムセットは、オピオイド鎮痛薬と一般的な鎮痛薬を合わせた薬。神経痛にも効果があり、副作用が比較的少ないため、高齢者でも使いやすいという。

普通の鎮痛薬に比べてはるかに強力な効き目をもつオピオイドだが、吐き気や便秘、目まい、眠気といった副作用が出ることがある。長期間使用し続けると知らない間に依存症を引き起こすかもしれないので、医師の指導には十分に従おう。

また、椎間板ヘルニアなどの場合、手術を受けてもなかなか腰痛が治らないという人もいる。原因がはっきりしていて、とにかく早く痛みを消したいという場合には、病院で神経ブロック注射を受けるのも有効だ。

肩の痛み・ひざの痛み

慢性の肩の痛み、ひざの痛みはどうだろうか。これまでに名前の挙がった中では、炎症を和らげて痛みをおさえる消炎鎮痛剤のセレコックスがよく効くといわれている。同じ鎮痛剤でも、解熱鎮痛剤であるノーシンなどの「アセトアミノフェン」を主成分とする薬は、効きづらいので要注意。単に効き目の強弱だけでなく、痛みの種類や原因によっても薬を使い分ける必要があるのだ。

肩の痛みには、ストレスが原因のものもある。

「会社で仕事をしているときは痛いのに、休みにゴルフに行くと収まるという人がいます。こういうケースでは、痛み止めのほかに精神安定剤のデパスを出すことがあります」(前出・佐藤氏)

ひざ関節の痛みの多くは、老化によって軟骨がすり減り、骨が削れて炎症を起こすことで起きる。ステロイド薬をじかに関節へ注射して炎症を抑えたり、潤滑剤となるヒアルロン酸を同じく関節に注射するといった治療がポピュラーだが、一方でなかなか改善しないという人も多い。

佐藤医師によれば、ひざの痛みの本当の発生源は、実際には人によって千差万別なのだという。

「変形性膝関節症の治療を長年受け続け、ひざの関節にヒアルロン酸を注射して痛み止めも飲んでいるのに、痛みがひかない人がよくいます。

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