佐藤さとる×村上勉
「戦争の前も後も、僕らはずっと悪ガキだった」

『わんぱく天国』復刊記念対談
佐藤さとる, 村上勉
佐藤さとる 1928年、神奈川県生まれ。’59年に刊行した『だれも知らない小さな国』で毎日出版文化賞・国際アンデルセン賞国内賞などを、『おばあさんのひこうき』で児童福祉文化賞・野間児童文芸賞を、2013年には『天狗童子』で赤い鳥文学賞も受賞。日本のファンタジー作家の第一人者で、2015年には児童文芸家協会児童文化功労賞を受賞した。『だれも知らない小さな国』にはじまるコロボックル物語シリーズ、『豆つぶほどの小さないぬ』『星からおちた小さなひと』『ふしぎな目をした男の子』『小さな国のつづきの話』『コロボックルむかしむかし』の全6巻で村上勉さんとコンビを組んでいる。

村上 ぼくは終戦の年に2歳、佐藤さんは17歳でしょう。遊びもまったく同じではないから、佐藤さんには銀座の喫茶店でこまとかちょちょっとカットを描いてもらったね。

佐藤 こまは危ないから、がき大将がちゃんと試験してから遊ばせていたんだよ。鉄のわっかが入っていて、当たれば大けがするようなものを使うからね。「ブツケ」なんて上から思いきり投げ金属のコマ同士がぶつかるから、ぼくも一生懸命練習したよ。

村上 ぼくたちのときは全て木なんですよ。戦争で金物出してるでしょ。金物がないんです。

佐藤 ボタンも瀬戸物だったもんね。

村上 ぼくなんて何回お寺の樋を取っていったか。雨が降るまでは気づかれない(笑)。それを古鉄屋に売りに行くんですよ。そしたら映画代ができる。

佐藤 悪い奴だな(笑)。

村上 映画の切符切りがおばあさんのときは一人か二人だけ切符買って、もぎりしている間にそれってみんなでもぐりこんで走って入っちゃう。でも出ていくときが大変なの。「今だ~!」となったら10人くらいドカドカドカって、頭脳犯ですよ。

このイラストのようなこまの調整法や、「ブツケ」などのこまのまわし方は、本文で佐藤さんが細かく説明している。紙鉄砲や水鉄砲、プープーぶえ、凧の作り方などのイラスト説明も詳細を佐藤さんが教えたとか