年間ナント1200億円以上!
これがグーグル「税金逃れ」の手口だ

大儲けしているのに、こんなことが許されるのか
週刊現代 プロフィール

「犯罪」ではないが…

こうした複雑な「税金逃れ」の仕組みは、アマゾンやマイクロソフトなど、名の知れた他のアメリカ企業でも当然のように行われています。

オランダやバミューダなど、主たる産業を持たない国家は、外国から多くの企業を誘致するため、企業に有利な税制を設けています。グローバル企業の税務担当者たちはそれを徹底的に研究し、組み合わせて、最も税金を安くできる仕組みをつくり上げるのです。

重要なのは、彼らの行為は「脱税」、つまり犯罪には該当しないということです。あくまで、各国の税制を「合法的」に利用し、税金を逃れているのです。

グローバル企業は、できる限り払う税金を少なくする。小国は企業に有利な税制を敷いて企業を誘致し、薄く広く税収を増やそうとする。一方、アメリカのような先進国は、自国企業に好業績をあげさせて経済成長につなげるために、彼らの過剰なまでの節税術を「お目こぼし」する——。

誰もが自らの利益ばかりを考えた結果、行き過ぎた「税金逃れ」がまかり通っているのが現状なのです。

イギリスの民間団体「タックス・ジャスティス・ネットワーク」の調査によれば、'99年から'07年にかけて、日本国内で徴税漏れによって失われた税収の総額は17兆円にも上るそうです。アメリカの場合はさらに多く、同時期に約41兆円の徴税漏れがありました。

ツケは我々に回ってくる

アメリカ企業の上位500社(フォーチュン誌調べ)の税の実負担率が19・4%なのに対し、日本の上位100社の負担率は31%です。この差こそ「租税回避」の結果なのです。

日本企業は、税金を逃れようという意識が米企業ほど強くありません。根底には、両国における税金についての考え方の違いがあります。日本では、税金は社会を良くするためのもの、公共の利益に貢献するためのものだ、という「公益性」の意識が浸透しています。

しかし、アメリカの企業にとっての税金は、人件費や材料費と同じ、「コスト」の一部でしかありません。ですから、納める税金の額を可能な限り減らすことに、何のためらいも感じないのです。

とはいえ、誰もが自分のことだけを考え始めたら、いつか立ち行かなくなるのは自明のこと。あまりに行き過ぎた租税回避に対する各国からの懸念は大きく、徐々に包囲網が敷かれつつあります。