様々な考えを持つ地主や家主、市民、またこれまでの経緯や地域独特の慣習などを徐々に解きほぐし、化学変化を起こしていく。まちづくりは息の長い行程だが、こうした仕掛けがやがてジワリと、しかし着実に松戸の街を変えていくはずだ。
そのゆくえを経済的観点からみれば、地域の賃貸入居率を高め、賃料が上昇につながる。また金融機関が築年数によらない担保評価、エリアマネジメントの有効性に着目した融資を行うなどの展開が起これば、地価にも変化が生じよう。
MAD City 周辺の地価はリーマン・ショック、東日本大震災による大きな落ち込みから脱し、上昇に転じつつある。今後はこうした活動が地価をどの程度左右するのか注目したい。
国土の均衡ある発展を標榜した「全国開発総合計画(全総)」は高度経済成長期、現代の都市を形成してきた。この拡大を前提とした都市計画によってデザインされてきた街が、こうして新たなムーブメントによって書き換えられようとしている。
全国的に見ればこうした動きはまだ散発的だ。しかしやがてこうした動きは「点」から「面」となり、やがてドミノ倒しのように街を創り変えていくだろう。MAD Cityのような先進的な活動が起こす化学変化を、楽しみに見守りたい。
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