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お金を増やす「たった5つのルール」~銀行員に会ってはいけない!

NISA(少額投資非課税制度)や確定拠出年金が拡がっていることもあり、様々な「投資教育」が行われているが、残念なことにその多くの内容が不適切だ。

なぜなら、投資教育の作り手あるいはスポンサーが金融機関であるために、彼らの顧客を作るための「カモの養殖」のようなものが少なくないし、運用商品の手数料の重要性のような金融機関にとって不都合な内容をスルーしたものが多い。

そこで、今回は、拙著『お金に強くなる!』の中で取り上げたテーマの中でも特に読者に伝えたかった、お金の運用のコツをお伝えする。

拙著は、見開き2ページで48テーマを扱い、1テーマ2分として96分で一生困らないくらいお金に強くなる、というのが売り口上なのだが、特別に重要なポイントを選んで5つご紹介する。はっきり言って、以下のポイントを完全に理解すれば、お金の運用に関しては必要十分だ。

ポイントは以下の5つだ。

(1) 銀行員と顔を合わすな
(2) リスクと老後を「360」で考える
(3) 手数料をはじめに考える
(4) 年金・NISAと上手く付き合う
(5) 運用商品は3つだけ覚えておく

それぞれについて説明しよう。

(1) 銀行員と顔を合わすな

銀行、証券、保険を問わず、商品を購入する可能性のある金融マンとは、お金の話をしてはならない、というのが重要な原則だ。先方は手数料を稼ぎたいのであって、あなたにとってベストのアドバイスをすることが仕事ではない。

特に、運用に使える金額を明かして相談してはいけない。投資のリスクの大きさは、リスクを取る商品にいくら投資するかという金額でコントロールしなければならないが、金融マンに手持ちの金額を明かしてしまうと、全額に食い付かれてしまう。

「無料相談ならいいのではないか」という考えは愚かだ。話を聞いて、相手に時間を使わせているうちに、人間は「何か付き合わないと悪いな」という気分になるものだし、相手の勧める商品に有効な反論を即座に思いつくことは難しいから、購入に追い込まれてしまう。高い給料を貰っているプロが時間を使うのだから、金融マンを甘く見てはいけない。

この点で特に手強いのが、銀行員だ。銀行は、預金口座の残高とお金の流れを通して、顧客(カモ)の生活の様子や投資可能資金の額を知っている手強過ぎるセールスマンだ。加えて、銀行の店頭にある投資信託や生命保険に、運用に適する商品は1つもない(!)と言っていい。

銀行は、ATMの利用とインターネットによる取引(残高照会や送金が自宅でできる)を中心に、銀行員と顔を合わせずに利用しよう。時給の高い銀行員様に時間を使わせてはいけない。銀行の運用サービスで利用していいのは、「1人・1行・1千万円」までの預金保険のカバー範囲での普通預金と、個人向け国債の変動金利10年型の購入だけだ。

中高年のお金の運用で最悪のパターンの1つは、「退職金が振り込まれた銀行で、退職金の運用の相談に乗ってもらう」ことだ絶対にやってはならない。持ち慣れない大金と、よく分からない老後のあれこれに付け込まれて、手数料の高い投資信託を買わされるのが典型的でよくある失敗だ。

なお、NISA口座も銀行に開いてはいけない。最善のケース(ネット証券にNISA口座を開いてTOPIX連動型のETF=上場型投資信託を買う)と比較して、100万円当たり4万円前後損をすることが多く、銀行のインターネット取引専用の投資信託を選んでも、年間数千円は明白な損をする。

ついでに申し上げておくが、証券マンに対しても銀行員に対するのと同様の警戒心が必要だ。特に、近年拡大を見せている「ラップ口座」(信託銀行でも扱いがある)は、手数料が大きすぎるし、中身が不透明で、圧倒的に不適当な運用サービスだ。絶対に止めておこう。

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