付き合ったら痛い目をみる「メンヘラ女子」の見抜き方

二村ヒトシ×川崎貴子「スナック人生相談」新宿・ゴールデン街編3回
二村 ヒトシ, 川崎 貴子 プロフィール

編集者M ですよね。でも、彼女はまったく覚えてなかったです。そのあとも、飲食店で酔っ払いすぎて、店員さんを罵倒したり、僕に殴りかかってきたり……。

二村 それ、たんに「酒ぐせが悪い」っていうレベルじゃないな。そんな強烈な女性と付き合ったら、命の危険もあるけれど、その前に「自分は普通の、つまらない人間だ」って意識を余計に刺激されちゃうのでは?

編集者M それは既に相対ではなく、絶対的な自分の欠点として認識しているので……代わりに、そういう彼女と凸と凹でかみあってうまくいくなら、すごくいいことだなと思っていました。東大に入れる人も、医者で稼いでいる人もたくさんいるけれど、こんな彼女の面倒を見られる人はそういないんじゃないか、優れた才能を持つ人を立派に支えているじゃないか、と。そこに、自分のアイデンティティを見つけようとしたんですよね。でもその結果、軽いノイローゼになってしまいました。

川崎 がんばりすぎちゃったんですね。

編集者M で、耐え切れなくなって、別れたんですよね。連絡もとらないようにして、リセットしました。

二村 共依存状態を解消できたってことか。そうしたら生きやすくなった?

編集者M なりましたね。

二村 よかったね。

 “メンヘラほいほい”の実態とは

編集者M でも、その彼女と別れたあとに仲良くなった女性も、ちょっと変な子で。早稲田大学の大学院を出てモデルを目指しているという子でした。その時すでにアラサーだったんですけどね。地頭はいいけど、方向性がおかしいというか……。

川崎 その子とは付き合ったの?

編集者M いえ、週2で毎週食事に行き続けた結果、「やっぱ無理」と言われて。

二村 セックスはしたの?

編集者M してません。正直、恋愛メソッド的なもので想定される、女性のオッケーサインはすべて出ていたと感じていたのですが……。

二村 わはは(笑)。キスはした?

編集者M してないんです。それも拒否されたので、もういいやと思って。そのあたりで、この恋愛は実らないんだろうと見切りをつけました。おそらくあの子は、こちらに好意があることを知りながら、大事な部分はぜんぶ拒否して、好意を持たれることだけで満足してたんですよね。

二村 前の彼女は、お酒にではなく「酒を飲んでMくんを苦しめるような行為をすること」に依存してた。次の彼女は、Mくんを翻弄すること(恋させること)に依存していたように感じる。Mくん以外の男性にもそういうことをしていたのか、していなかったのか……。

川崎 男性の一方的な恋心を栄養にする女性ってますよね。自己愛を満たすためだけに恋愛手前で止めるタイプ。しかし、なんで変わった子ばかりにむかっちゃうの?

編集者M そういう子ばかりを選んでるつもりは……あ、でもそうなのかな。酒豪の彼女がいたときに、人生で初めて浮気をしたんです。そうしたら、その浮気相手に顔に歯形をつけられて、そのまま出社するという事態になりました。

川崎 顔に歯形!?

二村 Mくんが何をやって噛み付かれたかにもよるけど、その女性はちょっとメンヘラの匂いがするな……。酒乱の女性と共依存しながら、べつの女性と浮気してその女性の暴力性を誘発する。Mくん、メンヘラを引き寄せる性質をそなえた“メンヘラほいほい”だね。

精神的な問題を抱えている人を指すネットスラング。「メンタルヘルス」という言葉が「メンヘル」と略されるようになり、さらに-er形がついて「メンヘラ」と呼ばれるようになった

編集者M その時点で、酒豪の彼女はメンヘラじゃないと思ってたんですよね……。

二村 Mくんの話を聞いていると、おれなんかまだまだだ。サイドブレーキをひかれたことも、顔に歯形をつけられたこともない……。

川崎 私の友人の男性で、奥さんに「かわいい子が多い会社には行ってほしくない」って、出勤できないようにワイシャツを切り刻まれた人ならいますよ。

編集者M ぼく、さすがに何かを切り刻まれたことはないですねえ。

川崎 いやいや、Mくんはこれまでの経験で充分ですよ(笑)。