【完全保存版】現場の医師たちは知っている
保険がきかないけど本当に「効くクスリ」

がん・心臓病・脳梗塞・認知症・糖尿病……あきらめるのはまだ早い!
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現在、オラパリブは日本でもフェーズⅢまで臨床試験が進んでおり、その結果次第では1~2年の内に保険がきくようになる可能性もある。だが、最後は時間との闘いになるがん患者にとっては、その1~2年すら永遠に思えるだろう。

脳梗塞のクスリが認知症に

一方で、単独では承認されているクスリでも、併用して使えば保険がきかなくなってしまう、そんな「適応外」の例もあるという。

「脳の浮腫を抑える効果のある『エダラボン』と血管のつまりを溶かす抗血栓薬である『オザグレルナトリウム』。どちらも脳梗塞のクスリで、単独で使うぶんには保険がきくのですが、2つを併用して使ってしまうと保険がきかなくなるんです。

でも、実際に併用して使用したところ、相乗効果で脳梗塞に効くという研究報告もあるので、自由診療として使ってみる価値はあります」(秋田県立脳血管研究センターの鈴木明文センター長)

通常は脳梗塞再発予防に使われるが、最近になって認知症にも効果があると期待されているクスリもある。

「『シロスタゾール』です。血小板という血液を凝固させる細胞の働きを弱くして、血液が固まらないようにする効果があります。それだけではなく、血管を拡げて血液の流れをよくしたり、血小板以外への作用もあるので、昔から多面的な効果が期待されていました。それが軽度の認知症患者に対しても有効である可能性が示されたのです」(宮城県にある土橋内科医院の小田倉弘典院長)

副作用のリスクが少ない

このクスリが注目を浴びたのは昨年7月。NHKの番組で認知症進行を遅らせる効果があると紹介されたからだ。国立循環器病研究センターも有効性を認め、既に治験が行われているという。小田倉氏が続ける。

「もともとは脳梗塞を対象としたクスリなので、認知症に対して処方する場合は保険は適用されません。今後、本格的に研究が進み、副作用が少なく、効果が認められれば、認知症に対しても追加申請され保険が適用されることも考えられます」

日本人の死因第2位であり、年間約20万人が亡くなっているのが心臓病だ。なかでも、特に多い心不全に対して効果がある新薬がある。

それは「イバブラジン」と呼ばれる慢性心不全治療薬。今年、4月にアメリカで承認されたばかりのクスリで、FDAが約10年ぶりに心臓病治療薬を承認したということで大きな話題となっている。

このクスリは、心臓のポンプ機能を低下させずに心拍数だけを下げるので、血圧低下などの副作用のリスクが少ないという。現在のところ、1ヵ月の治療費に375ドル(約4万6000円)ほどかかり、決して安いクスリとはいえないが、日本でも臨床実験が進んでおり、5年程度で国内でも承認される可能性もある。

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