8月15日に戦争は終わっていなかった!
両親の体験をもとに“感覚”として戦争を写し取るマンガ

『あとかたの街』『凍りの掌』作者・おざわゆきインタビュー【前編】
おざわ ゆき
戦争が終わったのに家に帰れなかった人がいた。異国の地に強制収容され、いつ帰国できるかも分からないまま働き、衰弱死していった人たち。淡々と描かれるその最期が胸に迫る。

後編では、『あとかたの街』を通して、戦争を描き伝えることについてうかがいます。

(文/松澤夏織)

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おざわゆき
愛知県出身。漫画家。高校1年生の時に少女漫画誌でデビュー。夫との共著に「築地まんぷく回遊記」(ぶんか社)などがある。現在は「BE・LOVE」(講談社刊)にて『あとかたの街』を連載中。

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『新装版 凍りの掌 シベリア抑留記』
講談社/KCデラックス BE LOVE
著・おざわゆき 税別価格:880円

実父が実際に体験した過酷なシベリア抑留の様子を直接聴き書きし、2年半の歳月をかけ、全3巻の同人誌として完結させた作品を加筆修正し1冊にまとめた本作。

すでに戦争が終わっていたにも関わらず、労働力としてシベリアに送られた日本兵の多くは「俺たちは白樺の肥やしになりにきたのか」と言い、痩せ衰えて亡くなっていった。かろうじて生き残った者たちも、いつ帰れるという保証も無いまま、極寒の地で重労働に耐えるしかなかったのだ。戦争体験者が高齢化している現在、こうした形で生の声がまとめられたのは貴重な記録と言える。

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『あとかたの街』
講談社/KCデラックス BE LOVE
著・おざわゆき 税別価格:580円

太平洋戦争末期の昭和19年、名古屋。木村家次女・あいは、国民学校高等科1年生。青春真っ只中にいるあいの関心は、かっこいい車掌さんに出会ったことや、今日の献立のこと。自分が戦争に参加しているなんて気持ちは、これっぽっちもなかった――。しかし、米軍にとって名古屋は、東京や大阪と並んで重要攻撃目標だった。少女・あいにとって、戦争とは、空襲とは、空から降り注いだ焼夷弾の雨とは、一体何だったのだろうか。

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