3歳の子を持つ20代後半の女性(兵庫県在住)は、本誌の取材にこんな心情を明かしてくれた。
「出産から1年が経った頃に県内の福祉事務所に生活保護の相談に行くと、『苦しい生活になることが分かっているのに、なんで子供を堕ろさなかったんですか』と言われました。悔しくても、言い返せなかった。自分が悪かったのかなって思ってしまって……。それ以来、子育ては苦しみばかりで、この子がいるから私は貧しいんだと思うようになってしまった。この子もこれから苦しい生活をするぐらいなら、と、そんなことを考えてしまうことがあるんです」
「働くお母さん」が自活できない格差社会――。これがいまの日本の、偽らざる姿だ。
(フライデー 5月28日号より)