恋人も結婚も「うざい」が4割!「ひとりが好き」な若者たち

日本の人口はもう二度と増えない
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このような老人社会で第一に懸念されるのは、介護施設の不足だ。「老老介護」のつらさはよく語られるが、「老老」でも語りかける相手はいる。しかし、生涯独身で通せば、介護施設に頼らざるを得ない。都市再生研究所理事長の上野公成氏が語る。

「日本創成会議の試算では団塊世代が75歳以上の後期高齢者になる2025年には全国で43万人が必要な介護を受けられない介護難民になる。そのうち東京の介護難民は13万人と見積もられています。医療・介護に余裕のある地方に高齢者の移住を促進しようという提言もある。しかし、本当に地方に余裕があるのか疑問です」

2009年に群馬県渋川市の『静養ホームたまゆら』で火災が発生し、10人の入所者が亡くなる事故があった。最低限の費用しか負担できない高齢者たちが地方の劣悪な環境の施設に送り込まれ、同様の事故が相次ぐ可能性もあるだろう。群馬県で介護事業所を運営する男性が語る。

「たまゆらの事件以降、公式には無届けの介護施設はないことになっています。しかし、看板も出さず、ひっそり経営している施設も存在している。玄関を開けたらすぐにベッドがずらりと並び、仕切りはカーテン一枚だけ。まるで野戦病院ですよ」

家も車もいらない

第二の懸念事項は、上下水道や道路などのインフラの崩壊である。先述の辰巳団地がそうであったように、東京のインフラは高度成長期に整備されたものが多く、今後、大規模な修繕・改築が必要となる建造物や道路が次々と出てくる。

ただでさえ、医療・介護費用で財源がないところに、老朽化が進むインフラを維持するのは至難の業だ。政策研究大学院大学名誉教授の松谷明彦氏が語る。

「おカネがあるときに建てた豪邸を貧乏になってから維持するのは難しいように、人口減少が進むとインフラを維持できなくなり、東京の『スラム化』が進みます。現在、東京はオリンピック開催に向けて建設ラッシュですが、維持の難しいハコを作るなんて愚の骨頂です。

とりわけ東京は持ち家率が低く、今後、年金制度が傾いたら住むところを失う高齢者難民が街に溢れ出す可能性が高い。政府は耐用年数が長くて家賃が安い公共賃貸住宅を大量に供給すべきでしょう」

著書に『朽ちるインフラ』のある根本祐二・東洋大学教授もこう警鐘を鳴らす。

「老朽化した水道管が破裂し、高圧の水が地下に空洞を作り道路が陥没する。集落に向かう橋が落ちて、ライフラインが途絶える。学校の体育館の天井が落ちて、部活中の生徒が亡くなる、といった事故が多発する恐れがあります。大量のインフラをすべて更新するには年間8・1兆円が必要ですが、そんな予算はどこにもありません。これからは省エネならぬ『省インフラ』の発想で、本当に必要なインフラを選別していく必要がある」