恋人も結婚も「うざい」が4割!「ひとりが好き」な若者たち

日本の人口はもう二度と増えない
週刊現代 プロフィール

もう一つは、内閣府が6月22日に発表した「結婚・家族形成に関する意識調査」で、20代と30代の男女2643人が対象だ。そのうち未婚で恋人がいない男女761人に「恋人が欲しいか」と尋ねると、37・6%が「欲しくない」と答えた。その理由の大半は「恋愛が面倒」、「自分の趣味に力を入れたい」というものだった。約4割が、恋人と付き合うのも、家庭を持つのも「正直うざい」と答えているのだ。

ほんの少し前までは、若者なら恋人がほしいのが当然で、口には出さないまでもおカネを稼ぐのも「女にモテたいから」というのが普通ではなかったか。著書に『ルポ 中年童貞』があるノンフィクション作家の中村淳彦氏が語る。

「1950年の男性の生涯未婚率は1・5%でしたが、2010年の国立社会保障・人口問題研究所(以下、社人研)の調査では20・14%です。とりわけ非正規社員など収入の低い男性の未婚化が進んでいる。低収入に苦しむ男性たちにとって、結婚はもはや『上流階級』にだけ許された特権で、自分たちには関係ないという意識も見られます。'90年代半ばから無料でも楽しめるオンラインのゲームが充実し始め、そういうところにアクセスすれば自分と同じように結婚と縁遠い人がたくさんいるので安心してしまって、危機感を持たない男性も増えている」

社会学者の山田昌弘・中央大学教授も格差問題が未婚化を助長していると分析する。

「先行き不透明な社会を生き抜くに当たり、女性たちも収入や雇用が不安定な男性とは結婚したがらなくなった。日本の女性はとくにその傾向が強く、交際にいたる段階で男性を選別しがちです。『いい結婚に結びつかない恋愛はムダなコストである』という発想になって、純粋に恋愛関係を楽しめない風潮になっているのです」

少子高齢化の問題が叫ばれはじめて久しい。だが、現在のように子づくり以前に恋愛にすら興味を持てなくなっている若者が増えている状況では、ちょっとやそっとの少子化対策で子供が増えて人口バランスが回復するとは考えにくい。

現在の日本の合計特殊出生率(1人の女性が一生に産む子供の平均数)は1・42。人口の維持に必要といわれる2・07を大きく下回っている。また、少子化対策が功を奏して出生率が回復したとしても、今後は出産可能な20~30代の女性の人口がますます減っていくので、すでに進んでいる高齢化には歯止めはかからない。

日本の人口は2005年に減少に転じた後、しばらく増減を繰り返したが、'11年より連続的な減少に転じた。そして今後数十年、人口が増加に転じる見通しはゼロだ。未曽有の少子高齢化は、さまざまな社会問題を引き起こす。人口問題に詳しい静岡県立大学学長の鬼頭宏氏が解説する。

「65歳以上の人口が7%を超えると高齢化社会といわれますが、日本は現在25%台で世界でもダントツのトップ。このままいくと2050年には39%になり、15歳以下の子供の人口(全体の約1割)を合わせると、人口の半分の現役世代が残りの半分の社会保障費を負担することになります。ちなみに高度成長期の1965年時には約7割の現役世代が残りの約3割を養っていた。これと比べると状況の深刻さがよくわかります」