2015.07.11
# 雑誌

日本は世界の大国でいられるのか? 元ゴールドマン・サックスのアナリストが見た日本の真の実力

インタビュー「書いたのは私です」デービッド・アトキンソン
現代ビジネス編集部
〔PHOTO〕iStock

―他に日本人が思っている常識で、おかしいと思う点はありますか。

特に東京五輪が決まって以降、「世界が注目している日本」というフレーズが目に付きますが、それが事実ならなぜ外国人が年間1300万人しか来日していないのでしょう。ベトナム人の訪日が増えたと盛んに報道されていますが、その目的の46%は研修と商談、つまりビジネスです。

中国人が日本で「爆買い」しているという報道もありますが、アメリカに行った中国人は平均66万円使っているのに、日本では23万円だけ。なぜアメリカの3分の1にすぎないのかを冷静に分析しないといけません。

―本書では企業も資産が有効活用できていないと指摘しています。

日本の経営者は、労働者が極めて優秀で真面目なことに甘えて、やるべきことをやっていない。誰も買いたいと思わない商品を一生懸命作らせる一方、多くの人が欲しいと思う商品を作っているのに、海外に輸出していない例もまま見られます。

労働者が意味のない書類ばかり作らされるなど、無駄に時間を食わされている。極端に言えば、上司に言われて穴を一生懸命掘って、終わったら埋めろと言われてまたやっているだけ。これではどんなに真面目に働いても経済効果はゼロ。一人あたりGDPが26位と低迷するのも、無駄が多すぎるからです。給料が増えないのも仕方ありませんし、誰もハッピーになれません。もったいないと思いますし、より賢い働き方があるのでは?

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