もう逃げられない!
マイナンバー制度「あなたの財産を丸裸にします」。「恐怖の名寄せ」で一発追徴課税

特集!知っておきたいマイナンバーの裏のウラ②
週刊現代 プロフィール

サラリーマンの夫を持つB子さんのケースでも、隠し事がバレることになる。

B子さんはスーパーや飲食店などで掛け持ちアルバイトをしている。子供ができたときの養育費に当てようと、B子さんは熱心に働き、その年収は、合算すると扶養控除の対象となる103万円を超えている。

これまでは、バイト先が複数の場合、納税状況の調査に手間がかかるため、税務署は見て見ぬふりをするケースも多かった。しかし今後は、マイナンバーによって口座と収入が照合され、「控除の対象外である」と即座に通達がくる。

当然、副業も丸裸にされる。

勤めている企業に対し、従業員はマイナンバーを提出しなければならない。そのため、副業で儲けていて、その収入分を含んだ住民税を自分で納税しているなら、税務署にも会社にも副業がバレることになる。

社会保険労務士で北見式賃金研究所所長の北見昌朗氏が語る。

「会社の天引きではなく、納税をすべて自分でやる『特別徴収』というものをやれば、バレないかもしれませんが、そんなことをする会社員はいない。仮にそれをやっても、社内で非常に目立ってしまう。そうなると、泣く泣く副業を辞めて、経済的に困窮してしまう人も出てくると思います」

会社にマイナンバーを提出しなければどうか。北見氏が続ける。

「確かに、提出しなくても当面は処罰の対象にはなりません。内閣府の担当者にも、『提出しない場合は懲戒解雇していいのか』と問い合わせたら、『それはできない』と言われました。ただ、『会社は提出を強制はできる』とも言っていた。すでに矛盾をきたしているのは、法制度すら明確になっていないからでしょう」

カネの動きはすべてバレる

想定される事例はまだまだある。

親が子供のために、結婚式の「支度金」として数百万円を振り込むようなケースは、即座に税務調査が始まり、贈与税を取られてしまう。

本業の年収が2000万円以下で、株などで20万円以上儲けている人は原則として確定申告が必要。しかし忘れている人も多いだろう。それもすべてバレる。

また、競馬などのギャンブルでは、最高50万円までは控除になるが、それを超えれば確定申告をしなければならない。ただ、競馬は現金での引き出しが基本。そんなことをしている人は少ない。使いきってしまえば気づかれない可能性もある。だがそのカネを口座に振り込んだとき、国税にマークされる……。

マイナンバー導入後の世界では、このようにカネの動きはすべて捕捉されることになる。政府は「国民にとっても利便性が高まる」と強調する。だが繰り返すが、この制度は「国の徴税権力を強化」するため以外の何物でもないのだ。