「創業者こそ日本の優れた教育資産」 東芝創業者・田中久重の学習マンガ企画者に聞く

佐藤 慶一 プロフィール

もちろん人を巻き込むことができたのは、それ以前に一人で積み上げてきた実績があったからだ。いまの時代でも再現できないような「万年時計」や折りたたみ式の「懐中燭台」、空気圧で油を押し上げて自動で安定的に照明する器具「無尽灯」などを発明した。福岡の久留米に生まれた久重は、大阪や京都でお店を開き、佐賀・精煉方に着任、その後東京・銀座で会社を設立。70代にして田中製造所(のちの芝浦製作所)を創業していることを考えると、一生発明家・起業家であり、現代の言葉でいうところのシリアルアントレプレナーのような存在だろう。

「今後、学生だけでなく子どもたちに対してアントレプレナーシップを教える機会は増えていくと思います。そんなときに、ロールモデルとして、日本が世界に誇るような創業者をもっと知ってほしいのです。創業者のストーリーは企業にとっても日本にとっても優れた教育資産だと考えています。それをとにかく掘り起こして伝えていくことで、少子高齢化社会を生きることになる子どもたちが日本を豊かにするように新しいビジネスをどんどん生み出してくれるようになればいいと思います」

船登さんはこれまで理系の参考書を多く手がけてきたが、子ども向け書籍や伝記をつくるのははじめて。この伝記マンガシリーズの書きたいリストには、三菱グループの岩崎弥太郎や日産の鮎川義介など、すでに150名ほどの創業者が入っていた。「企業としても、伝記マンガのように創業者を用いたマーケティングも可能性があるのではないでしょうか」と船登さん。この本が子どもたちのアントレプレナーシップやキャリア教育の有用な入り口になるのかもしれない。

著者: 船登惟希
『好奇心のナゾを追え!! 田中久重の巻 (アドベンチャー偉人伝)』
(学研、税込み1,080円)
タイムスリップした主人公たちが、江戸時代を舞台に大冒険を繰り広げる。江戸時代の偉大な発明家にして、世界的な大企業である、東芝の創業者・田中久重から、「好奇心の大切さ」「仕事の面白さ」を学ぶ、新しいタイプの学習マンガ&偉人伝。

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