【沿線革命048】地震発生! 
鉄道をいち早く運転再開させるには

阿部 等

次の大地震への鉄道の備えの重要性が社会の共通認識となって欲しい

前回までの3回にて、鉄道が首都直下地震に襲われた際の恐ろしさと、その被害を最少化する対策を書いた。
【045】平日朝8時に首都直下地震に襲われたら鉄道はどうなる?
【046】鉄道が平日朝8時に首都直下地震に襲われても被害を最小に
【047】鉄道の首都直下地震への備えをさらに考える

【045】はアクセスが多く、健全な危機意識が社会に広まっていると心強く感じたのだが、それと比べると【046】【047】は反応が少なかった。

効果が疑問視されたのか、技術的な内容で興味を持ちにくかったのかは分からないが、私としては、1995(平成7)年1月の阪神・淡路大震災以来、長期間温めていて、今回の記事のためにさらに思索を深めた内容である。

提案した4対策は、効果は確実にあり、経費も莫大でなく、実行する価値は高いと自信を持っている。
・道床安定剤を散布して道床を緩ませない
・車輪フランジを高くして脱線確率を下げる
・レールブレーキを導入して減速度を高める
・「展伸機を用いた耐震脱線防止システム」で、脱線確率をさらに下げる

1つ目と2つ目は今すぐ実行し、3つ目と4つ目は実用化に向け技術開発に今すぐ取り組むべきだと強く訴えたい。

【045】で恐ろしさを痛感した方は、ぜひ【046】【047】にもお目通し願いたい。そして、実行するに値するとご判断願えたら、お知り合いに紹介して賛同者を増やして欲しい。そうでない場合は、問題点をお知らせ願いたい。

2年以上前のツボを突いたツイート(https://twitter.com/otoboke2015/status/315498123734708225)を紹介しよう。

「ある消防隊員の至言。はしご車が1台1億円はくだらないというお話を聞いて仰天していた私につぶやいたひとこと…1人でも助けられればもう元は取れますよ。でも、廃車まで1回も出番がないことが一番良い」

首都直下地震以外にも東海・東南海・南海と大地震が心配されている。6月24日の政府有識者会議にて、2017年1月から地震保険料を平均19%値上げする方針が固められた。大地震に対する鉄道の備えは、まさにこのツイートの通りだ。

対策の出番がないことが一番良いが、出番が来たのに役者がいないという最悪の事態はなんとしても避けたい。

※Y!ニュースその他では貼付け図の一部が表示されません。現代ビジネスのサイトでは全ての貼付け図を見られます。 

 阿部等(あべ・ひとし) 1961年生まれ。東京大学 工学部 都市工学科卒。88年にJR東日本へ入社、保線部門を中心に鉄道の実務と研究開発に17年間従事。2005年に同社を退社し(株)ライトレールを創業、交通計画のコンサルティングに従事。著書『満員電車がなくなる日』。日経ビジネスオンライン「キーパーソンに聞く」が好評。FacebookTwitterにて実名で情報発信。交通や鉄道の未来を拓きたい方のために、交通ビジネス塾(http://www.LRT.co.jp/kbj/)を主催し、工学院大学オープンカレッジ鉄道講座(http://www.LRT.co.jp/kogakuin/)の事務局を務めている。
毎回、多数の方がツイッターその他で拡散下さり、ありがとうございます。
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