「8割が海外留学」「思考能力が鍛えられる」・・・
詰め込み教育のイメージがあったシンガポール名門ローカル校の魅力

岡村 聡 プロフィール
夕方になると多くのローカル校の生徒が勉強に訪れる図書館

小さな都市国家であるシンガポールでは、人材育成にも最大限の効率性が求められますが、公立校でこのような厳しい競争が課されていることは、日本人からすると衝撃的でしょう。ACSのボーディングは当時、6時に必ず学習室に集まり8時まで2時間学習することは必須である上に、夜10時に消灯という厳しい生活ルールでしたが、設備は充実していて楽しかったようです。男子校だったため、オリンピックサイズのプールや体育館、さまざまなスポーツのコートはもちろん、20年前からコンピュータが多数あったことで、プログラミングを覚えることにつながったと話しています。

ACSのAレベルに居た同級生の過半は、オックスフォードかケンブリッジに進学し、今回話を聞いた彼のように米国やオーストラリアなど他国に進学する生徒も含めると8割近くが海外に留学し、NUSなどシンガポールの大学への進学者は少数でした。ACSには金融関係者の子息が多かったため、今でもそのときの人脈はとても有意義であるようです。

海外に留学している生徒が多く、投資銀行など金融機関に就職して世界中で同級生が働いているので、自然とグローバルにネットワークが広がっています。シンガポールで働いている同級生も官公庁や政府系ファンドに就職している人が多く、こちらも仕事上貴重な人脈となっているようです。

ローカル校の2年生の問題集

思考能力を鍛えられる授業が高評価

今回話を聞いた方には2人の小学校低学年のお子さんがいますが、現在はどちらもシンガポールのインターに通っています。しかし、自分自身の経験も含めて、 シンガポールのローカル校のほうが勉学に厳しく、学力水準が高いため小学校3年生~4年生くらいのタイミングで、ローカル校への転校も考えているようです。

詰め込み教育のイメージが強いシンガポールのローカル校ですが、例えば算数については日本のように計算問題を繰り返すのではなく、文章題を通じてパターンを見つけたり、リストアップにより場合の数を求めたりと、思考能力を鍛えられる内容になっていることも、日本の教育と比べたときの高評価ポイントのようです。

シンガポールでは公立小学校であっても上記の中学校の場合と同じく、学力優秀な生徒は外国人であっても、学校サイドが積極的に転校の機会を提供してくれるので、まずは家庭教師をつけて学力レベルを高める準備をしています。日本とは異なり、シンガポールの家庭教師は学校の先生と連絡を取り合って、特にどの科目のどの分野が弱点か聞いたうえで、教える内容を吟味するという話も印象的でした。

この方に話を聞くまで、シンガポールの公立校には詰め込み教育のイメージが強く、シンガポールの多様性を活かすうえでもインターの方がいいと考えていましたが、うちの子供も小学校中学年で学力テストの結果により進学実績の高い公立校に転校できるのであれば、ローカル校という選択も検討していこうかなと感じました。


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