神戸連続児童殺傷事件から18年、手記を発表 あの酒鬼薔薇聖斗はここで生きている

本人がついに答えた
週刊現代 プロフィール

彼はなぜ凶行に及んだのか。医療少年院を退所した'04年以降、どんな人生を歩んだのか。これまで明かされなかった真実を、現在32歳となった元少年A自ら綴っている。

告白は、少年Aが逮捕された日からはじまる。

〈一九九七年六月二十八日。僕は、僕ではなくなった。陽なたの世界から永久に追放された日。それまで何気なく送ってきた他愛ない日常のひとコマひとコマが、急速に得体のしれない象徴性を帯び始めた日。「少年A」—それが、僕の代名詞となった〉

少し紹介しただけでも分かるように、「手記」と呼ぶには文学的すぎる表現が目立つ。事件の動機について綴った「原罪」と題された章には、このように記されている。

〈僕はこれから、精神鑑定でも、医療少年院で受けたカウンセリングでも、ついに誰にも打ち明けることができず、二十年以上ものあいだ心の金庫に仕舞い込んできた自らの〝原罪〟ともいえる体験を、あなたに語ろうと思う〉

少年Aが逮捕された当時から、犯行の動機として、小学5年生の時に最愛の祖母を亡くしたことで人間の生死への感覚が歪んでしまったことと、彼が抱える異常な性的衝動が注目されてきた。

手記では、本人自ら、その性的衝動が殺人へと結びついていった心の動きを語っている。

〈祖母が亡くなってからも、僕はよく祖母の部屋へ行き、祖母と一緒に過ごした想い出に浸った〉

彼は、祖母の部屋の押し入れから祖母が愛用した按摩器を見つけ、それを性器に押し当てたことで、精通を経験したのだと本書で告白している。

〈僕のなかで、〝性〟と〝死〟が〝罪悪感〟という接着剤でがっちりと結合した瞬間だった〉

彼は、自ら〈冒涜の儀式〉と名づけたその自慰行為に耽っていく。そして同じ頃、〈きれいに洗ったマーマレードの空き瓶にナメクジを集め始めた〉。ナメクジの解剖に夢中になる少年A。

さらに祖母が遺した愛犬・サスケが老衰で死んだことが、多感な中学生の生死の感覚を、揺さぶっていく。亡き愛犬の遺したエサを貪る野良猫に激昂し、カッターナイフで惨殺。その時覚えた〈黒い性衝動〉が、彼を狂気へ導いていった。

「酒鬼薔薇聖斗」の由来

〈僕は知らず知らずのうちに、死を間近に感じないと性的に興奮できない身体になっていた〉