[アイランドリーグ]
高知・弘田澄男監督「藤川球児効果はあるか」

スポーツコミュニケーションズ

プロとしての高い意識を

 僕自身、現役時代は配球を研究したり、クセを盗んだり、といった作業を人に言われなくても自ら進んでやっていました。それでも実働16年で、生涯打率は.276。プロ野球選手では並の存在です。

 野球に限らず、実社会で相手のことを知らずして仕事はしないでしょう。初めての相手であれば、なおさら、どんな人か知りたいと調べたくなるはずです。こちらが当然と感じていることを、「ここまでしなくてはいけないのか」と思っている選手が多い気がしてなりません。

 後期までのインターバル期間中、選手たちには前期のチャート集計データを順番に回覧させています。これを見て、どれだけ各自が本気で勉強するか。もし、その姿勢が見られないようなら、このチャートは無用の長物です。後期からは作成をやめるかもしれません。

 後期に向けてピッチャーに関しては、外国人を2人ほど補う方向で話を進めています。野手は蔣智賢、林哲瑄の台湾人2人が帰国し、最悪の場合、そのまま台湾球界に戻ってしまう可能性があります。クリーンアップが抜けるとなれば、大きな痛手です。

 後期の陣容は7月になってみないとわかりませんが、ピッチャーであれば、いかに点を与えないか、バッターなら、いかに点を取るかを、もっと追求してほしいと感じています。

 前期は2位になれるチャンスを逃しての最下位でした。この現実を踏まえて、選手がどれだけ意識を高めてくれるか。まずは藤川から何かを学びとれる段階の選手に成長してもらいたいものです。

<弘田澄男(ひろた・すみお)プロフィール>:高知ファイティングドッグス監督  1949年5月13日、高知県出身。高知高、四国銀行を経て72年にドラフト3位でロッテに入団。163センチと小柄ながら俊足巧打の外野手として活躍し、73年にはサイクル安打をマーク。74年には日本シリーズMVPを獲得。75年にはリーグトップの148安打を放つ。84年に阪神に移籍すると、翌年のリーグ優勝、日本一に貢献した。88年限りで引退後は阪神、横浜、巨人で外野守備走塁コーチなどを歴任。06年にはWBC日本代表の外野守備走塁コーチ を務め、初優勝に尽力した。12年に高知の球団アドバイザー兼総合コーチとなり、14年より監督に就任する。現役時代の通算成績は1592試合、1506 安打、打率.276、76本塁打、487打点、294盗塁。ベストナイン2回、ダイヤモンドグラブ賞5回。