「ギリギリまで攻める」ための知識『理系のための研究ルールガイド』

上手に付き合い、戦略的に使いこなす
坪田 一男 プロフィール

大きなビジョン、夢なくしては研究者になる資格はないが、しっかりとルールにしたがって細部を詰められてこそ、大きな仕事になる。ここらへんのバランスは難しいが、この本では、なるべくつまらないルール本にならないように、かといってルールを軽視しないように、「ルールを戦略的に使いこなす」という観点から書き下ろした。

型があるから型破り

歌舞伎役者の故・中村勘三郎さんは、「型があるから型破り」という言葉を語っておられた。型を知ってこそ、型破りができるという意味だ。歌舞伎の長い歴史の中に育まれたしっかりとした型を百パーセント学んだ上で、あえて型を破ってこそ価値がある。型を知らずに破ることは「かたなし」というそうだ。

十八代目中村勘三郎十八代目中村勘三郎(2007年撮影) Photo by Getty Images

勘三郎さんの言葉を僕はこう解釈している。すなわち、ルールを知りつくしてこそ、ルールぎりぎりまで攻めていくことができ、ブレイクスルーを成し遂げられるのだ、と。

本書は、研究者になって間もないか、これから研究者を目指すような、研究者の卵といえる方々を主に想定して書いた。しかしすでに中堅の研究者でも意外とルールについて戦略的に使いこなしていない人も多い。なので、ぜひ中堅以降の研究者の方にも読んでほしい。

若いキミたちをはじめとしてみんなが、研究者としてのルール、作法をしっかり身につけた上で、ごきげんな研究生活を送れるよう心から願っている。

著者 坪田一男(つぼた・かずお) 
慶應義塾大学医学部教授。医学博士。一九五五年東京都生まれ。一九八〇年、慶應義塾大学医学部卒業。国立栃木病院眼科医長、東京歯科大学教授を経て現職。一九八五年より二年間、アメリカのハーバード大学に留学。専門は角膜移植、屈折矯正手術およびドライアイ。最近は眼科学の視点を基に、研究の軸を抗加齢学や再生医学に広げている。著書に『近視を治す』『理系のための研究生活ガイド』『理系のための人生設計ガイド』(いずれもブルーバックス)ほか多数。
『 理系のための研究ルールガイド 』
上手に付き合い、戦略的に使いこなす

坪田一男=著

発行年月日: 2015/06/20
ページ数: 208
シリーズ通巻番号: B1920

定価:本体  860円(税別)
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(前書きおよび著者情報は初版刊行時点のものです)