【沿線革命046】鉄道が平日朝8時に首都直下地震に襲われても被害を最小に

阿部 等

車輪フランジを高くして脱線確率を下げる

普通の鉄道車両は、1両の前後に台車があり、各台車に2つの車輪の付いた車軸が2本ずつある。そして、車輪には、脱輪(脱線)しないよう、フランジと称する帽子のツバのようなものが付いている。

車輪フランジは、新幹線でもわずか30mm、在来線では27mmの高さで鉄道車両の脱線を防いでいる(『航空・鉄道事故調査委員会報告書』2007.11.30より)

その高さは、驚くなかれ、新幹線でもわずか30mm、在来線では27mmしかない。何十トンもの鉄道車両が脱線しないための突っかかりが、わずか3cm弱しかないのだ。

新潟県中越地震での新幹線脱線では、10両編成で40軸のうち、19軸が脱輪し、21軸が脱輪しなかった。ほぼ半々である。

脱線の原因として、報告書の記載と私の仮説2つのいずれであったとしても、脱輪した19軸はギリギリで脱輪し、脱輪しなかった21軸はギリギリで脱輪しなかったのではないだろうか。

そして、フランジ高さが30mmより数mm高いだけで脱輪する比率が大幅に低くなっていた、逆に数mm低いだけで脱輪する比率が大幅に高くなっていたと推測する。

だとすると、フランジ高さをわずかでも高くすることが、地震動の中を、また大変形した線路上を走行する場合の脱線確率を下げることに効果的なはずだ。