次に、杉並区を見てみましょう。
杉並区の「①最寄駅からの距離100mに対する価格上昇率の変動率(%)」は▲4.0%と、平均の▲8.4%の半分以下の変動となっています。さらに、「④変動インパクト」は、平均▲2.3%に対して▲1.0%という結果です。
ここから言えることは、杉並区については、区内のどこであっても、最寄駅からの距離によって、価格差が生じにくく、また現時点においても価格差が比較的生じていない地域ということが言えます。
もちろん、最寄駅からより近い立地のほうがよりよいとは思いますが、他の地域に比べて、最寄駅からの距離を強く意識しなくてもよい立地ということが現時点では言えそうです。
最後に、都内で唯一「消滅可能性都市」と言われる豊島区です。
「①最寄駅からの距離100mに対する価格上昇率の変動率(%)」は+0.2%と、唯一プラスの値となっています。つまり、この3年間で豊島区の地価公示は、最寄駅から100m離れると0.2%アップしたということです。地域間格差が3年間で少しずつ調整された地域ということが言えそうです。
とはいえ、「④変動インパクト」は、平均▲2.3%に対し▲4.2%ですから、現時点においては、まだまだ最寄駅からの距離によって差がある地域ということになります。
しかし、このままのトレンドがもし継続するのであれば、多少駅から離れた場所であっても、中長期的に価格差が縮小してくれば、資産性の面からも面白い立地ということが言えるかもしれません。
消滅可能性都市と言われていますが、案外こうした立地にこそ、チャンスがあるのかもしれません。
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